健康 【健康情報】喫煙と健康

喫煙は多くの病気との関連が示されており、予防できる最大の死亡原因です。音更町の健康づくりアンケートで現在たばこを吸っている人の割合(喫煙率)は18%と、全国平均を1.3%上回る結果でした。国の目標である喫煙率12%を目指し、この機会に喫煙と健康について考えてみましょう。

◆たばこの煙の有害物質
たばこの煙には5千種類以上の化学物質が含まれており、その中には約70種類の発がん成分が含まれています。たばこに含まれる代表的な化学物質は以下のとおりです。

▽たばこの煙の三大有害化学物質
・ニコチン…血管を収縮させ、血液の流れを悪くする
・タール…数十種類の発がん物質が含まれており、細胞をがん化させる
・一酸化炭素…赤血球に結びつき、酸素の運搬を妨げ、身体を酸欠状態にする

◆喫煙による健康への影響
喫煙は、日本人の死因の第1位であるがんをはじめとして、循環器疾患(虚血性心疾患や脳卒中)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病など数多くの病気の発症や死亡のリスクを高める危険因子です。また、妊娠中の女性が喫煙すると、早産や低出生体重児・胎児発育不全のリスクが高まります。

◆他人への喫煙の影響
たばこから出る煙や喫煙者が吐き出す煙には、喫煙者が吸う煙よりも多くの有害物質が含まれています。本人は喫煙しなくても、身の回りのたばこの煙を吸わされてしまうことを「受動喫煙」といいます。受動喫煙にさらされる機会が多い人は、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群などのリスクが高くなるなど、健康への悪影響を受けることが分かっています。受動喫煙が原因で死亡した人は年間1万5千人に上ると推計されています。

◆どうしてたばこはやめられない?
音更町の健康づくりアンケートで、喫煙者のうちたばこをやめたいと思う人の割合は25.3%でした。「たばこをやめたい」「減らしたい」と思っているにもかかわらずやめられないのは、意志の弱さではなく「ニコチン依存性」によるものです。
たばこを吸ってしばらくすると、体内のニコチン濃度が減少し、イライラなどの離脱症状が現れます。その症状を緩和しようと、脳がたばこを欲してしまうのです。

◆禁煙のためのサポートが受けられます
喫煙期間と喫煙本数が多いほど、病気のリスクは高くなります。喫煙習慣のある人は、自分の健康のためだけではなく、家族、地域全体の健康を守るためにも禁煙しましょう。
前述したように、たばこは自分の意志だけではやめたくてもやめられないことが多いです。現在は禁煙補助剤(ニコチンガムやニコチンパッチなど)や禁煙外来など、自分に合った方法で禁煙に取り組むことが可能です。十勝管内でも多くの医療機関で禁煙治療が受けられます。詳しくは禁煙治療に保険が使える医療機関(右記二次元コード・本紙参照)をご覧ください。

問合先:保健センター内健康推進課
【電話】42-2712【FAX】42-2713