くらし 町長コラム No.23

■浦幌町長 井上亨

今年のゴールデンウィークは雨の日が多く畑作業も大変だったと思います。
また、4月末には降雪もあったためタイヤ交換も遅くなってしまいました。
不安定な天候はここ数年顕著に見られますが、先日その裏付けとなる要因について知る機会がありショックを受けたのです。
それは、4月に札幌で行われた北海道町村会総会後の講演会でした。
講師は三重大学教授で日本気象学会理事の立花義裕氏。
「地球温暖化は北海道を狙い撃ち」と題し、近年の北海道の猛暑や豪雨について説明していただきました。
文字数の都合上、詳細は省きますが結論から言うと要因は「偏西風の蛇行」。
さらに驚きというか、ある程度覚悟はしていましたが、ここ数年の猛暑は一過性ではなく、これからも続くだろうということです。
また、気温に加えて海水温も上昇を続けていくため今年2月に降った災害級の豪雪は今後も発生しやすくなるだろうと予測しているのです。
しかし、怖いのはこれだけではありません。気象学界では、二酸化炭素の増加により世界の気温が平均で1.5度を超えてしまうとそれを「転換点」と言い、それ以降は二酸化炭素を削減しても気温が下がらなくなってしまうというのです。
現時点ではまだギリギリそこまでには達していないので、全世界が今すぐにゼロカーボン社会実現のために舵を切ることが必要だと強く訴えられていました。
緑豊かな浦幌町ですが、森林があるからと安心せずに、少しでも二酸化炭素を削減する努力が必要です。
持続可能な社会の実現のためにも、町民の皆様と共に世界全体の環境課題解決に取り組みたいと思います。