くらし 環境教育と環境に配慮したまちづくり

■第2回「環境講演会」
11日4日(火)、町内の中高生や町民を対象とした「環境講演会」が白糠高校で開催されました。
7月に開催された講演会に続き、2回目となる今回は、環境省水・大気環境局環境管理課の泉知行氏を講師に迎え「環境保全について―保全の仕組みと展望―」と題した講演が行われました。
講演会には白糠学園と庶路学園、茶路中学校、白糠高校の中高生が約160人参加し、地球環境の現状と保全の重要性について理解を深めました。
泉氏は、地球が直面している「気候変動」「生物多様性の喪失」「汚染」という三大環境危機が、互いに増幅・加速・同調しながら地球の健全性と人類の幸福を脅かしていると説明しました。
続いて、人が安全に生存できる地球環境の限界点を示す「プラネタリー・バウンダリー」の概念を紹介し、気候変動、海洋酸性化、生物多様性など、九つの環境要素に限界値が設定されていることを解説し「九つのうち多くはすでに限界値を超えている」と現状の深刻さを訴えました。
また、日本の四大公害を例に、深刻な大気汚染や水質汚濁の様子を当時の写真で紹介。そのうえで、現在の環境保全の仕組みとして環境省が行う、大気・水・土壌・騒音の四つの環境基準を説明し、さらに今後の課題として、主に炭素とフッ素からなる化学物質「PFAS(ピーファス)」の適切な管理や対策などを挙げ、泉氏は、身近な環境問題として関心を持つことの大切さを呼びかけました。