健康 青森市医師会からのお知らせ Vol.13

■「ふたりの主治医で支える地域医療のかたち」
寄稿:相馬 正始さん(青森市民病院 副院長)

近年、複数の慢性疾患を抱えるかたが増えており、そのような患者さんを継続的かつ包括的に支えるために、『ふたりの主治医』制が注目されています。これは、日常的な健康管理を担うクリニックの医師(かかりつけ医)と、高度、専門的な治療を提供する病院医師(専門医)が互いに連携して、一人の患者さんに最適な医療を提供する仕組みです。
かかりつけ医は、患者さんの背景を把握しながら、疾病予防や健康管理から緊急時の初期対応、さらには在宅療養の支援まで幅広く対応しますが、専門的な検査や治療が必要になった際には、「紹介状」を通じて病院医師へ連携(紹介)。一方、病院医師は高度な知識と技術に基づき、必要な検査や専門的治療を行い、診断や治療方針についてかかりつけ医と情報を共有します。病状が落ち着いてから「紹介状」を通じてかかりつけ医へ連携=逆紹介。両者、すなわち、『ふたりの主治医』が役割を明確にし分担しつつ、継続的に連携することで、患者さんにとって切れ目のない安心できる医療の実現を目指しています。
このような医療連携と役割分担は、青森地域の医療や地域包括ケアが安定して継続できるためにも重要であり、皆さんのご理解とご協力をお願いします。

問合せ:青森市医師会
【電話】017‒777‒1501