くらし 令和7年度町政指針
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- 発行日 :
- 自治体名 : 青森県大鰐町
- 広報紙名 : 広報おおわに 令和7年(2025年)5月号
■安全・安心な町へ
私はこれまで、財政の健全化・持続可能な財政運営の確立を最優先課題として町政運営に取り組んでまいりました。財政健全化団体脱却後も、後年度の償還や、喫緊の財政需要による負担増を見据え、第三セクター等改革推進債の一部繰上償還を行うなどの取組みを重ねてまいりました。こうした取組みにより、健全化判断比率等の財務指標上は問題ない水準となってきましたが、今後も厳しい財政運営になることが想定されます。検討を重ねてきた役場庁舎建替えの件につきましても、昨今の物価高騰と財政事情を勘案して、昨年度末に実施を数年見合わせる判断をしたところでもあります。引き続き住民サービスの維持・向上を図りつつ、公債費負担の軽減等を図りながら、必要な財政需要に備えてまいる所存です。
町立大鰐診療所につきましては、持続可能な医療提供体制の確保のため、病院から診療所に形態を変え、令和5年10月に開所してから早1年半ほど経ちましたが、これからも町民の皆様が安心して暮らせるよう、地域の医療施設等との密接な連携のもと、皆様の健康を守り、生活に寄り添う医療を目指してまいります。
また、町では昨年度、第98回全日本学生スキー選手権大会(インカレ)が国スポのリハーサル大会を兼ねて開催されました。安全な大会運営を心掛けて準備を進め、全国各地から多くの選手・応援団を迎えて大会に臨みました。昨年度は良質な雪に恵まれ、また、彬子女王殿下の御来臨を賜り、町内外の多くの皆様の御協力をいただきながら、大会を成功裏に終えることができました。今年度は、いよいよ「青の煌めきあおもり国スポ」冬季スキー競技会が開催されます。この大会を成功させるため、引き続きしっかり準備を進めてまいりますので、皆様の御協力をお願いしたいと存じます。
第6次振興計画につきましては、未来に希望を持つことができるまちづくりを町民の皆様と共に推進し、将来にわたって継続的な成長を維持していく指針を掲げ、策定から3年目を迎えました。近年の人口減少・少子高齢化の進行に加え、新型コロナウイルス感染症対策の経験による生活様式の変化、円安やエネルギー価格その他の物価高騰などにより、厳しい時代への転換期を迎えております。
行政需要が複雑多様化する中、合理的で機能的な行政運営に努め、引き続き財政規律を堅持し、効率的で効果的な財政を推進していくとともに、人口減少の克服、産業振興及び観光振興、令和5年度に運用を開始した「わにLINE」をはじめ行政事務のデジタル化の推進など、今後も積極的に取り組み、厳しい社会情勢の中にあっても、本町の魅力を最大限に生かしつつ、将来にわたって持続可能なまちづくりを進めてまいる所存です。
これからも「安全・安心」に「健やか」で「心豊か」な暮らしができ、町民一人ひとりが繋がり大きな輪になることで、皆様が「温かい」と感じ、そして「住みたい、住み続けたい」と思っていただけるようなまちづくりを、職員と一体となって進めてまいりますので、今後とも町民の皆様の御理解と御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
大鰐町長 山田年伸