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東京2025デフリンピック※ 陸上競技 4×100mリレー 日本代表
仙台大学4年 長谷川 翔大(はせがわ しょうた)さん(21歳)

『大事なことは挑戦する気持ち』

令和7年11月15日から26日まで、東京2025デフリンピックが開催されました。
この大会の日本代表に選出されたのが、西根地区在住の長谷川翔大さんです。
陸上と出会ったのは、小学5年生のとき。運動会で負けた悔しさから「速くなりたい、強くなりたい」と、地元のスポーツ少年団に入団しました。中学、高校では陸上部に所属し、練習を重ねて各種大会にも出場してきました。
大学でも陸上を続けたのは、今大会の2025デフリンピック出場を目標にしていたからです。平成29年に開催されたデフリンピック・トルコ大会の4×100mリレーで仙台大の選手が日本初の金メダルを獲得。その姿に憧れ、「一緒に練習したい」との思いから今の大学を選びました。現在その選手は、大学職員として勤務しながら競技を継続。日々背中を追いかけながら走るなかで、つらさや悔しさだけでなく、夢を追いかけることの大切さも教わりました。
日本代表に選ばれたときは、ほっとした気持ちと、長年の夢がかなった喜びで胸が熱くなりました。しかし、レースには出場できず、走らないまま帰るという悔しさも味わいました。仲間から「4年後に一緒に走ろう」と声をかけられ、気持ちを切り替え、チームのサポート役に徹しました。陸上を続けてきたことで、たくさんの仲間と出会い、人生が豊かになったと語ります。
また、これまで挑戦を続けてこられたのは家族の支えがあったから。「特に母は、どんな挑戦も否定せず尊重し、送迎や食事の準備など、競技に集中できる環境を整えてくれた。感謝してもしきれない」と話します。今大会には父と弟、祖父が応援に来てくれましたが、走る姿を見せられなかったことが心残りで、4年後の大会ではメダルを獲得し家族に恩返しをしたいと、強い思いを聞かせてくれました。
将来の夢は、ろう学校の体育教員になり、子どもたちにスポーツの楽しさを伝えること。デフスポーツは陸上競技以外にもさまざまな種目があります。聞こえないことで自信がもてないこともありますが、まずはスポーツに興味を持ってほしいと思っています。
さらに、障害の有無にかかわらず、子どもたちには「挑戦することが大事」ということを伝えたいです。「勝ち負けだけでなく、やってみたいという気持ちと、体を動かす楽しさ、達成感を大切にしてほしい。挑戦する気持ちがあれば、必ず成長できる」と、穏やかな口調でまっすぐに語ってくれました。

◆座右の銘「継続は力なり」
自身の一番の強みは「努力を続けること」。地道な練習は楽な道のりではなく、くじけそうになったこともありましたが、「積み重ねは裏切らない」と信じて努力を続けてきたことが、今の自分の力になっています。

※デフリンピックとは耳が聞こえない・聞こえにくいアスリートのための国際スポーツ大会。4年毎に開催。デフ(Deaf)は、英語で「耳がきこえない」という意味。