- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県七ヶ浜町
- 広報紙名 : 広報しちがはま 令和7年9月号
震災前までは日本酒の浦霞の仕込み水として東宮浜の井戸水が使われていました。岩手県出身者以外で初の南部杜氏となり、(株)佐浦の副杜氏を務める松ヶ浜出身の鈴木智(すずきさとし)さんは、「東宮水には、酵母菌の育成や発酵に必須なカリウムやマグネシウムなどに加え、酵素の抽出や安定化に必要なカルシウムやクロール(塩基)が含まれていました。東宮水は、ほのかにしょっぱくて、ミネラルが多いのか重い感じで磯の香りがしました。」と話します。現在は、水道水を使い、鉄分を除くなど多くの工程を経て仕込み水を作っているものの、基本、水の成分は変えていないのだそうです。今も七ヶ浜の水が酒造りに生かされているともいえますね。
◇群青色(ぐんじょういろ)
「日本の伝統色」DICグラフィックス(株))ウルトラマリンで藍銅鉱から採る鉱物顔料の色。日本画の絵の具にもあり、アートウルトラマリンという。