くらし ふるさとを想う

■想い出
工藤廣光(浅見内出身)
古里の五城目を出たのが今から50年前。八郎潟駅で母に見送られ、就職先の和歌山に着任した時、大阪では万博が開催されていました。その万博も、今年同じ大阪で開催されるという節目に当たり、当時を思い出すとともに、年齢を重ねたことを実感しています。
私の実家は内川の浅見内にあり、幼い頃、春先には学校の桜が見事に咲き、運動会では母の手作り弁当が楽しみでした。また、近くの川岸で柳の木を切り、チャンバラ遊びに使う刃に見立てた剣を作り、大切に縁の下に隠して、宝物のようにしていた記憶が残っています。5月の連休には村祭り(首頭の神社)が行われ、各地区で当番制により天狗の面をつけて行列を組みました。私は旗を持って練り歩き、当時で50円をもらい、それを使うのが楽しみでした。夏は堰せき止めでプールを作り、水泳をして遊んだことが、思い出として残っています。森山での思い出は、休み前日の夜に登り、朝日を見て楽しむのが青春でした。
高校時代、バイク通学が許されていたので、何台か連なって走ったことが、夏休みの良い思い出として残っています。現在、私は千葉県香取市に住んでいます。この地は、日本地図作りで有名な伊能忠敬を輩出した「小江戸佐原」という場所です。62歳で定年を迎え、その後、クレーン学校で非常勤講師として9年目を迎えました。資格取得は簡単には取れませんが、適度な緊張感を保ちながら受講生と接し、残りの人生を楽しんでいます。