- 発行日 :
- 自治体名 : 山形県西川町
- 広報紙名 : NETWORKにしかわ 令和7年7月号
■今月のテーマ「変形性膝関節症における運動について」
変形性膝関節症は、痛みにより筋力や活動量が低下し、生活機能が悪化しやすく、要介護の主な要因の一つとされています1)。
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド20232)」では、有酸素性運動、筋力トレーニング、マインドボディ運動(太極拳やヨガ)、柔軟性・協調性を高める運動が、痛みの軽減、身体機能の向上、生活の質(QOL)の改善に有効であるとされています。※特に、痛み(疼痛)の軽減には、有酸素性運動やマインドボディ運動が効果的であると示されています1)。
ただし、痛みや進行の程度に応じて、運動の種類や強度を慎重に選ぶことが重要です。1日の歩数が1万歩を超えると、変形性膝関節症の進行を促す可能性があるとする報告もあり、過度な運動には注意が必要です。無理をせず、医療や運動の専門職の助言のもと、個別の状態に応じた運動を行いましょう1)。
さらに、身体活動の効果を高めるには「継続」が重要です。自分に合った運動を選び、無理なく続けられるよう工夫をしていきましょう2)。
西川町では、毎週水曜日の14:00~15:30に町民体育館で「楽楽運動教室(奇数週)」と「ゆる楽運動教室(偶数週)」を開催しています。教室は運動の専門職である健康運動指導士が担当し、個別のアドバイスも行っています。多くの方のご参加をお待ちしております。
□参考・引用資料
1)公益財団法人 健康・体力づくり事業財団 月刊 健康づくり 2025.6 P16
変形性膝関節症患者の身体活動・エビデンスに基づく実践ポイント
田島敬之 東京都立大学健康福祉学部准教授
原藤健吾 慶應義塾大学スポーツ医学研究センター准教授
2)厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
【HP】https://www.mhlw.go.-jp/content/001194020.pdf
■太ももの筋力トレーニング!
ボールを脚(膝)に挟み、つぶしながら、膝を伸ばしましょう。(5秒キープ×10回)
ボールをつぶす
・スタートポジション…足の幅はこぶし1つ分程度、開ける
・つぶしながら、膝を伸ばす
※ボールがない時はタオルやクッションで代用しましょう
※詳細は、本紙をご覧ください。
□注意点
(1)体に痛みを感じたときは、運動を中止してください。
(2)可動域制限がある方は、無理のない範囲で行ってください。
(3)踏ん張らずに、行いましょう。
ご紹介した運動についてご不明な点がありましたら、毎週水曜日14時から開催している運動教室にてご確認ください。
山形済生病院 健康増進センターめぐみ 健康運動指導士 伊藤 貢