- 発行日 :
- 自治体名 : 山形県朝日町
- 広報紙名 : 広報あさひまち 令和7年4月号
―町全体が博物館 朝日町エコミュージアム―
■第24回 春日(かすが)神社(八ツ沼)
所在地:八ツ沼春日沼の北側にあり、対岸(たいがん)には八ツ沼城跡を望むことができる
小松家文書に「永正元年(1504)原城主湖畔に春日明神を建立し…」、西村山郡神社誌には「原氏代々春日大明神を崇敬(すうけい)セルヲ以ッテ其臣阿部周防(すおう)ヲ大和(やまと)春日神社ニ遣(つかわ)シ分霊ヲ勧請(かんじょう)シ、始メテ社殿ヲ建ツ…」とあり、阿部氏は主君の原氏がいなくなってからも社職を務めていたのですが、延享年間(1744~1747)からは若宮寺の住職が神職兼務となって明治3年(1870)まで続けたそうです。
その後、明治6年(1873)には八ツ沼村の村社(そんしゃ)として、西五百川二十ヶ村の総鎮守(ちんじゅ)にもなっていたそうです。祭日は8月15日とし、旧の閏年(うるうどし)には神輿渡御(みこしとぎょ)、大名行列、獅子踊(ししおど)り、大獅子舞(おおじしまい)などが行われています。
◇ウサヒのゆるっと解説
春日神社のお祭りで行われる大名行列の起(お)こりは、寛政年間(1789~1801)左沢の百目木(どめき)にあった中川原を巡って幕府領であった中郷村と領地争いになり、夏草村の佐竹文右衛門が大庄屋の代理で江戸での裁判に活躍し、左沢領が勝った際に領主の酒井様にお願いをして大名行列の許可をいただいたそうだよ。