- 発行日 :
- 自治体名 : 山形県庄内町
- 広報紙名 : 広報しょうない 2025年8月号
■JICA海外協力隊
今年はJICA青年海外協力隊発足60周年だそうです。
青年海外協力隊は、開発途上国からの要請により、技術・知識・経験をもった若者を募集し、途上国の発展、友好親善、国際的視野での社会還元を目的に活動しています。後に、シニア海外ボランティア、日系社会ボランティアなども加わり、現在はJICA海外協力隊となっています。
青年海外協力隊との出会いは、50年近く前の高校生時代になります。「アサンテ・サーナ」というタンザニアで、井戸掘りの支援をする協力隊員がモデルの映画の鑑賞会で、国際協力の素晴らしさと難しさを実感したことが始まりでした。
その後、進学した大学での当初の専攻は育種学だったのですが、せっかくならやったことがないことを学びたいと思い、熱帯農業のバナナやパイナップル、熱帯稲作などの勉強もさせていただきました。卒業後、研究室の仲間の多くは青年海外協力隊員や専門家として世界で活躍しています。
ご縁があって、山形にも協力隊を支援する組織をつくってほしいと依頼を受け、応援団の事務局をお手伝いして20年以上が経ちました。今や協力隊と言うと、地域おこし協力隊ですが、海外協力隊の「自ら考え、計画、実践し、成果を上げる」活動とそこで培われる「適応力、コミュニケーション力、課題解決力」などは地域社会においても欠くことのできない能力です。
先日もJICA本部を訪ね、地域おこし協力隊としての海外協力隊OVへの要請や地域活性化企業人としてのJICA職員の派遣などを幹部のみなさんにお願いしてきたところです。そんな風の人、土の人が融合して住みよいまちができるようこれからも頑張っていきます。
庄内町長 富樫透