健康 [特集]ひとりで悩んでいませんか?ふくしま県のがん情報をあなたへ(1)
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- 自治体名 : 福島県
- 広報紙名 : つながる ふくしま ゆめだより 令和7年10月号
がんは、日本人の2人に1人はかかるといわれている身近な病気です。がんの種類や見つかったときの状態などにより、病状は人によってさまざまです。がん診断を受けたとき、がん治療中に抱えるさまざまな不安や思いを相談できる場所「がん相談支援センター」をご存じでしょうか。センターの役割や、県のがん患者支援の取り組みについて紹介します。
■[1]福島県のがんの状況(罹患(りかん)数)について がんを「正しく」知る
◇福島県のがん罹患状況
全国がん登録における2021(令和3)年の本県の罹患数(1年間に新たに診断されたがん患者数)は、15,590人(男性9,159人、女性6,431人)となっています。
上皮内(じょうひない)がん(がん細胞が上皮にとどまっているがん)を除く部位別罹患割合の主な上位は、胃(15.3%)、大腸(15.1%)、肺(12.0%)、前立腺(10.2%)、乳房(8.2%)、膵すい臓(4.9%)となっています。また、がん検診・健診・人間ドックによって発見された症例の割合が多い臓器(上皮内がんを除く)は、胃、乳房、前立腺でした。
上皮内がんを除くがんの部位別罹患割合(男女計)
資料:令和3年厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告」
◇年齢別の特徴的ながん罹患状況
福島県における2021(令和3)年の罹患割合の高い部位を年齢階級別にみると、多くのがんにおいて、罹患率は加齢とともに増加傾向ですが、乳房(上皮内がんを除く)にあっては40歳以降に急激に増加し、60-64歳がピークとなっています。また、子宮頸(けい)部(上皮内がんを除く)にあっては、30代後半から40代後半において高い罹患率を示しています。
◇がんに関する情報収集サイト「がん情報サービス」
国立がん研究センターが運営するサイトでは、病名から情報を探したり、公的制度や地域のがん情報、ライフステージに応じた情報を収集することが可能です。
「がん情報サービス」で検索
■[2]がん相談支援センターについて がん相談支援センターはどんなところ?
福島県のがん相談支援センターは、「がん診療連携拠点病院」と「福島県がん診療連携推進病院」に設置されています。これらの病院は、どこに住んでいても、がんの状態に応じて適切ながん医療が受けられるように設置されている病院で、福島県内に9カ所あります。
(1)福島県立医科大学附属病院〔福島市〕
(2)会津中央病院〔会津若松市〕
(3)竹田綜合病院〔会津若松市〕
(4)太田西ノ内病院〔郡山市〕
(5)総合南東北病院〔郡山市〕
(6)坪井病院〔郡山市〕
(7)白河厚生総合病院〔白河市〕
(8)いわき市医療センター〔いわき市〕
(9)福島労災病院〔いわき市〕
◇がん相談支援センターの役割
がん相談支援センターは、がんに関するさまざまな悩みや不安に対応するために設置されている相談窓口です。その病院に通院している患者さんに限らず、その家族や地域住民の方など、どなたでも無料・匿名で利用することができます。
◇主な相談内容
・自分の病気や治療について知りたい。
・医師から病気のことを説明されたが、難しくてよく分からない。
・がんと言われ、これからのことを考えると不安でいっぱい。
・家族や仕事のことで悩んでいる。
・治療や手術にかかる費用が心配。
・セカンドオピニオンの手続きを知りたい。
正しい情報を得ること、気持ちを整理することは、納得して治療を選択したり、自分らしい生活を送ることにつながります。お一人で悩まず、お気軽にご利用ください。
[注意点]がん相談支援センターは主治医に代わって医療的判断をする場所ではありません。治療に関することは、病状をよく理解している担当医にご相談ください。
◇福島県内のがん患者へのサポートブック
福島県独自のがん情報冊子(がんサポートブック)には、がん治療の流れや医療費のこと、治療と仕事の両立など、福島県のがんに関する情報が記載されています。
配置場所:がん診療連携拠点病院、がん診療連携推進病院、市町村、図書館
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