くらし 田村市×獨協大学 ちょこっとエコライフ~身近な省エネを実践しよう!~vol.28

■川や海を守る、生活排水を汚さない小さな工夫
みなさんは普段、洗剤やシャンプーをどのくらいの量使っていますか?泡立ちを良くしたいからと、つい多めに出してしまうことはないでしょうか?
2024年度時点で、田村市では下水道に接続されていたり合併浄化槽を使っている人の割合が約77%まで増えてきていますが、まだ約23%の人のキッチンやお風呂から出た生活排水が処理されていません。洗剤やシャンプーに含まれる合成界面活性剤やシリコンなどの成分が川や海に流れると、水中の生物の細胞膜を壊したり、魚類のエラや皮膚を傷つけてしまいます。たとえ下水処理場や合併浄化槽で処理しても完全には分解しきれなかったり、負担が掛かったりします。
こうした環境負荷を減らすために洗剤やシャンプーを使いすぎないことが重要です。そのためには、食器を洗う前に紙や布で油汚れをふき取る、アクリルたわしを使う、環境に配慮した洗剤やシャンプーを選ぶなどの工夫ができます。アクリルたわしはあまり洗剤を使わなくてもお皿の汚れを落とすことができ、誰でも簡単に作ることができます。今年の9月には船引小学校で生活排水について学びながらアクリルたわしを作る授業を行いました。このようなちょっとした工夫が、水質の保全につながり、川や海、そして未来の生きものたちを守ることになります。小さな一歩を、ぜひ皆さんのご家庭から始めてみませんか。
(獨協大学法学部法律学科3年中尾 外国語学部交流文化学科2年有泉)

生活排水処理に関する詳細やアクリルたわしの作り方はこちらから(本紙二次元コード参照)