健康 院長先生の診察室から第44回

■公立藤田総合病院院長 近藤祐一郎先生
近年は、季節の変わり目がわかりにくくなってきました。梅雨から夏にかけては、食中毒に注意が必要です。原因はノロウイルス、カンピロバクターが代表的で、寄生虫(アニサキス)も多くみられます。飲食店での発生以外に、家庭でも食中毒の危険は潜んでいます。予防の原則は、「つけない」「増やさない」「やっつける」です。つけない=洗う・分ける、増やさない=低温で保存・早めに食べる、やっつける=加熱処理です。さらに、持ち込まないためには健康状態の把握・管理、ひろげないためには手洗い、消毒・清掃が重要です。
食中毒の原因の多くは、細菌またはウイルス感染症です。コロナ感染症予防と共通点が多いですので、基本対策を心がけて、実践していきましょう。