文化 歴まちさんぽ~千年の歴史を未来へ~Vol.100

国見町は、千年以上育まれてきた国見の歴史・伝統・文化をこれから百年後に伝えていくため、これらを生かした「歴史まちづくり」を進めています。このコーナーでは町や地域が行っている取り組みについて、毎月お伝えしています。

■郡山女子大学プレゼンツ「国見たてもの探検」
9月23日に開催しました「第28回義経まつり」に合わせ、普段は入ることのできない奥山家住宅洋館の内部が一般公開され、町内外から440名の方が見学しました。今年は初めて郡山女子大学建築デザイン専攻・長田研究室の学生たちと教員による「建物ガイドツアー」や、これまで12年間にわたって国見町の建物調査を続けてきた研究成果をもとに、石蔵や木造住宅の見どころ、歴史に秘められたストーリーをわかりやすく紹介する展示、ワークショップを行い、楽しみながら学ぶ機会となりました。

■国登録有形文化財「奥山家住宅」解説
大正10年(1921)に建てられた奥山家住宅は、和風建築と洋風建築を並列的に配置した住宅様式(和洋並列型住宅)である。同様式は、全国でも37件しか確認されていないもので、天皇の行幸を迎える際などに建てられたものが多く、来客用の洋館と居住用の和館を明確に分ける構造である。奥山家住宅は福島県で唯一の事例となり、同様式の完成形となる建築で、洋館・和館ともに迎賓施設としてつくられた特徴を持つ貴重な建築である。奥山家は、伊達地方有数の豪商として繁栄し、本建物の施主である3代目忠左衛門は、県会議員や藤田町長などを務め、JR藤田駅や銀行の誘致などこの地域の近代化に大きく貢献した名望家である。

問合せ:
企画調整課地域振興係【電話】585-2967
あつかし歴史館【電話】585-4520