くらし 特集 生活に寄り添う医療(2)

■市が運営する医療機関-笠間市立病院-約80年つづく地域の医療機関
笠間市立病院は、その名のとおり笠間市が運営する公立の医療機関として地域に密着し、皆さんの健康と福祉に貢献するため、安心して利用できる医療の提供と在宅医療の推進に力を入れています。
その歴史は古く、昭和21年に茨城県医療農業協同組合連合会が国民健康保険直診病院として、元筑波航空隊下士官集会所に水戸協同病院友部分院を開設したことが始まりです。その後、友部協同病院への改名や、友部町による運営、そして平成18年の3市町合併を経て現在の「笠間市立病院」に至ります。平成30年には現住所に「地域医療センターかさま」が新築され、その中に地域医療の拠点として移転開院しました。
内科(総合診療)のほか、さまざまな専門外来診療を行っています。

▽内科(総合診療科)
子どもから高齢の方まで、特定の臓器や疾患に限定せず、また、病気だけでなくその方の家族や生活、地域にも目を向け、さまざまな視点で診療しています。

▽専門外来ほか※要予約
禁煙外来:保険適用による禁煙治療を行います。
飲酒量低減外来:過剰な飲酒による有害事象を減らすため、一人ひとり適切な飲酒量について情報を提供し、よりよい健康行動につなげます。
プレコンセプションケア:将来の妊娠に備えた健康維持・妊娠や出産にかかわる正しい知識をお伝えします。
予防接種のご案内:定期予防接種のほか任意の予防接種も行っています。
健康診断などのご案内:就職時健康診断、企業健康診断、生活習慣病予防健診、特定健康診査を実施しています。
栄養食事指導のご案内:
外来・入院・訪問診療の患者で、食事療法が必要な方には個別栄養指導を行っています。
管理栄養士が、日常生活や食習慣に合わせた内容の食事を提案します。

▽診療の案内外来(平日)
受付時間:午前8時30分~11時、午後1時~4時
診療時間:
[午前の部]月曜日~金曜日午前9時~
[午後の部]月曜日~金曜日午後1時30分~
休診日:土曜日、日曜日、祝日年末年始(12月29日~1月3日)
場所:笠間市南友部1966-1

問合せ:【電話】0296-77-0034

■「自分の家で療養したい」をサポート-在宅医療-
笠間市の高齢化率は30%を超え、高齢世帯も増加しています。それに伴い、通院が困難で在宅療養が必要な患者が増え、「在宅医療」のニーズが高まっています。
住み慣れた自宅や施設で治療やリハビリなどを行う「在宅医療サービス」を行っています。家族や親しい人とあいさつを交わし、いつもと変わらぬ景色を見ながら過ごす。気持ちも体もリラックスできる場所での治療やリハビリを通して、患者さんや家族の日々の安心を支えます。

▽訪問診療
医師が定期的に診察に訪問し、幅広い病気に対応します。患者さんや家族の暮らし、地域での困りごとにも目を向け、保険や介護の仕組みとも連携して暮らしを支えます。必要に応じて、入院や検査も可能です。
訪問診療でできること:
(1)慢性期疾患の対応
(2)自宅での看取り
(3)癌などによる痛みや苦しさの緩和
(4)在宅酸素療法や胃ろう・膀胱留置カテーテルの対応など

▽訪問看護
主治医の指示を受け、細やかにやり取りを重ねながら、心も体もよりよい状態を保てるように努めます。それぞれの想いに寄り添いながら支援します。
訪問看護でできること:
(1)健康維持や治療のためのお手伝い
(2)病院退院後の看護
(3)床ずれの予防と処置
(4)医師の指示による点滴や注射、採血など
(5)入浴介助や清拭・排せつなど、日常生活の支援
(6)看取りのお手伝い

▽訪問リハビリテーション
普段使う寝具・トイレ・階段・廊下などでリハビリを行います。体の状態に合わせた生活動作の改善を図りながら、より快適に動ける環境づくりも提案します。
訪問リハビリでできること:
(1)起き上がり、立ち上がり、歩くなどの動作訓練
(2)更衣、排せつ、入浴などの生活関連活動訓練
(3)自助具、福祉用具の提案
(4)介助方法や環境調整の指導やアドバイスなど

▽居宅介護支援
自宅で暮らす要介護1~5の方が介護保険サービスを受けるのに必要な相談や手続きなどをケアマネージャーがサポートします。
例えばこんな悩みごと:
(1)介護保険の申請方法がわからない
(2)一人暮らしで食事や入浴にも困っている
(3)病院を退院したら介護サービスを利用したい
(4)家族だけの介護に疲れてしまった

▽在宅医療・介護保険サービス
市立病院のほかにも、在宅医療や介護保険サービスを行う事業者が市内にさまざまあります。