- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県宇都宮市
- 広報紙名 : 広報うつのみや 2025年8月号 No.1793
ID:1008394
悲願のツアー初優勝夢と希望を未来へ
阿久津 未来也(あくつ みきや)さん
プロフィール:本市で生まれ育ち、3歳からゴルフを始める。2017年にプロに転向し、今年、6月ツアー初優勝に輝いた。
今年6月に岡山県で行われた「全英への道 ミズノオープン」。本大会に出場した本市出身の阿久津未来也さんが、見事、優勝に輝きました。
本大会は、国内で開催される男子ゴルフの公式トーナメントで、4日間を通して予選ラウンドから決勝ラウンドまで争います。上位に入賞した選手には、世界最古のメジャー大会である全英オープンの出場権が与えられるため、世界の舞台へのステップになる大会として、国内外から注目が集まる大会です。
阿久津さんは、優勝した時の心境を「うれしい気持ちと同じくらい安堵した。プロに転向し、ツアー優勝を目標に励んできたので、家族や友人、ファンの期待にやっと応えることができた」と笑顔で振り返ります。
今年5月に千葉で行われた「アジアンツアーインターナショナルシリーズ」から、3試合予選落ちが続き、数年抱えていたパッティングへの悩みが大きくなっていた阿久津さん。不安な気持ちのまま本大会の初日を迎えていましたが、ツアー前に、昔からお世話になっているクラフトマンにパッティングのアドバイスを受けたことで、好調な時の感覚を取り戻すことができました。2日目を終え、4位タイで予選を通過し、冷静な気持ちで迎えた決勝ラウンドについては、「本大会開催コースならではの強風が吹く難しい環境だったからこそ、割り切ってプレーすることができた。完璧でなければならないというプレッシャーがなかった」と振り返ります。サンデーバックナインと呼ばれるツアー最終日の後半9ホールでは、「人生で1番パットが入った9ホールで、うれしさもあったが、不思議な感覚だった」と話します。
祖父母が趣味でゴルフをしていたことをきっかけに、ゴルフを始めた阿久津さん。「当時、ゴルフボールがカップに落ちる音が楽しく、ゴルフが友達のようだった」と語ります。その後、大学4年で日本学生ゴルフ選手権競技で優勝するなど優秀な成績を収め、22歳でプロに転向しました。
プロ8年目となった本大会では、念願のツアー初優勝を果たし、本市の子どもたちに夢と希望を与えた阿久津さん。振り抜いたクラブの先に、きらめく未来への軌道を描き続けます。