くらし あの日あのころ 第440回

橋本 広海(はしもと ひろうみ)さん
(久下田西在住・72歳)

◆地域の皆さんとこれからも
私は昭和28年、熊本県の八代市で生まれました。子どものころは、毎年台風が来るたびに小さな川が氾濫するため、大型の台風が接近すると、並べたリンゴ箱の上に畳を重ねて床上浸水の対策をしたり、2階のある親戚の家に泊まりに行ったりしていました。
福祉の言葉が芽生え始めた時代背景もあり、私は社会福祉を学ぶため大学に進学しました。当時は社会福祉の小さな単科大学で、学内には障がいを持つ学生も多く在籍していました。また、他大学ではほとんど行われていなかったセツルメント活動※が活発に行われており、当時の福祉の最先端を学びました。ワンダーフォーゲル部にも所属し、南アルプスや三重県鈴鹿、南西諸島の山々を歩く学生時代を送りました。
そのサークルをきっかけに出会った妻と結婚し、栃木県での暮らしが始まりました。結婚後は、障がい者施設で定年退職まで40年間勤めました。退職後は第三者の立場から認知症のグループホームや児童養護施設の様子を確認する仕事をしています。グループホームでは、認知症になっても人としての尊厳が尊重され、その人らしい生き方への支援が行われているか、児童養護施設では、子どもたちの人権やプライバシーが保障され、子どもたちにとって最善の支援が行われているかなどを、実際に施設へ訪れ、直接話を聞いています。現役の時から関わってきたこの仕事を、今後もライフワークとして続けていきたいと思っています。
また、地域では、健康推進委員として自治会活動に参加したり、退職後に始めたグラウンドゴルフで地域の方々と親交を深めたり、楽しく活動しています。これからも元気に健康的な生活が送れるよう、頑張っていきたいです。
※学生などが貧しい地域で住み込みで住民と生活し、地域の福祉向上を目指す事業・運動