- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県上三川町
- 広報紙名 : 広報かみのかわ 2025年12月号
1948(昭和23)年12月10日、国際連合の総会において、すべての人民、すべての国が達成すべき共通の人権基準として、「世界人権宣言」が採択されました。1950年には、12月10日を「人権デー」と定めました。
日本では、1949年から、毎年12月4日から10日までを「人権週間」と定め、人権尊重の普及啓発を図っています。
■「マイクロアグレション」は、「人権」とどう関わるの?
マイクロアグレションとは、無意識の思い込みによって相手を傷つけることです。些細なことを意味する「マイクロ」と攻撃を意味する「アグレション」を合わせたものです。
差別は明確な偏見や敵意によって攻撃することですが、マイクロアグレションの特徴は、悪意がない点です。無意識の行動やよかれと思った発言が相手を傷つけ、差別と受け取られることがあります。
◇マイクロアグレションの具体例と隠されたバイアス(無意識の思い込み)
I ジェンダー(性に対する攻撃)
・無条件に「彼」「彼女」という表現を使う
・若い女の子は面倒だと考える
・注文されたビールを男性の前に運ぶ
言動の根底には、無意識の「女らしさ・男らしさ」の観念があります。受け手によっては、プレッシャーや格差を感じることがあります。
II 年齢
・高齢者はパソコンが苦手と決めつける
・若い方に対して高圧的な態度をとる
・「新入社員にしては意外とできる」という
「年齢の高い方がえらい」「年齢が高いと新しい知識を得ようとしない」との思い込みが、マイクロアグレションに繋がってしまう事例です。能力は年齢ではなく、持っているスキルや人柄から判断するものではないでしょうか。
III 人種
・外国人を避けて通る
・アフリカ人だから足が速そうだと考える
・外国人や外国にルーツがある人に「日本語がお上手ですね」という
・韓国人なので辛い食べ物が好きだと考える
人種に対する隠れた偏見は、その国や地域のイメージから来ています。アフリカ諸国の人口は約15億人、足の速い人も遅い人もいるでしょう。国籍や人種でひとくくりされることを不快に感じる人もいます。
IV 身体的特徴や障がい
・大柄な人に「それで足りるの?」と聞く
・身長が高いと「バスケットボールの経験がある?」と尋ねる
・「耳が不自由なのに勉強頑張ってるね!」と声をかける
身体的特徴や障がいへのアンコンシャスバイアスは、特別扱いしている点が特徴です。話のきっかけとして「ほめ」や「話題作り」に使う言葉は、相手によって不快に感じるケースがあります。
無意識にハラスメントの加害者になっていないか、定期的にチェックをしましょう。
問い合わせ先:生涯学習課 生涯学習係
【電話】0285-56-9159
