- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県前橋市
- 広報紙名 : 広報まえばし 2026年1月1日号
◆市文化芸術戦略顧問・南條史生
本コラムは「街づくりとアート」をテーマに、市文化芸術戦略顧問でアーツ前橋特別館長の南條史生が3回にわたり連載します。
アートが街づくりに関わるパターンとしては、大きく3つに分類されるのではないかと思っている。それは(1)パブリックアート(2)芸術祭(3)美術館である。
前橋の事例で考えてみると、川沿いにある岡本太郎の鐘楼(しょうろう)は、代表的なパブリックアートの事例だろう。公共空間のアートが増えれば、外からの訪問者にとっても、街のイメージは文化的に豊かになる。アートが増えて、最後に街が美術館になるというのは理想だろう。建築もこれに準じていて、著名な建築家の建築物は、多くの人々の鑑賞対象となっている。
地域芸術祭は、集中的に多数の観客を動員することができるイベントだ。日本国内には、地域芸術祭が目白押しで、しのぎを削っている。横浜や愛知のトリエンナーレ(3年に一回という意味の呼称)は億の単位の予算で開催されている。一方で私が実行委員会会長を務める、山梨県富士吉田市のFUJITEXTILE WEEK 2025(第4回目)は、参加作家およそ30組と小ぶりの芸術祭である。小さいがほぼ全ての作品が市内に展示してあるため、歩いて見て回ることができる。また、展示場所は古い商業ビルや商店のため、シャッター街の再生にも貢献、コンセプトもユニークである。富士吉田には繊維産業の機屋さんが多数存在し、テキスタイル生産が地場産業のため、毎回これをテーマにキュレーションされている。その結果、作品制作、展示には生産者も参加して、産学協働的な広がりと深さを持っている。((3)の美術館については次号で説明することにしたい)前橋も今年は地域芸術祭を開催する予定だ。ぜひ、その成果を期待したい。
問合せ:文化国際課
【電話】027-898-6516
