くらし 市長コラム 新しい行田へ

■第26回「災害で断水になったら!~消防用井戸の利活用~」
昨年元日に起きた能登半島地震。避難所のトイレ、段ボールベッド、そして水…行田市は大丈夫か。行田市では発災直後から職員を派遣し、被災地の支援を行うと同時に、本市における災害への備えの再点検を行いました。
「行田市で災害時に断水したらどうしますか」備蓄品は買い足せば解決しますが、飲み水よりも大量に必要となる生活用水はどうしたら良いのか。ある日、太井地区の防災講習会で見かけた消防署長に問いかけたところ、「市内には消防用井戸があるんですよねぇ」そう言って何やら考えている様子でした。
1カ月半経ったある日、1枚の地図を持って消防署長と危機管理監が市長室に来ました。地下水が豊富な行田市には、井戸水を汲み上げて消火に使用する消防用井戸が1,200カ所もあります。断水時には、消防団がポンプで井戸水を汲み上げ、自立式簡易水槽に貯水し、住民が持参したポリタンクなどに生活用水として供給することが可能だというのです。消防本部では、出水量や移動・供給のしやすさ、地理的偏りなどを考慮して96カ所の井戸を選定。消防署長が持参した行田市の地図には、その配置が分かるよう青い印が付けられていました。災害への備えに不安を感じていた私の問いかけに応えてくれたのです。
この取り組みをもっと知ってもらいたいと思い、総務省の消防庁長官に直接説明することにしました。長官にも関心を抱いていただいたので、すかさず「どなたか見に来てください」と視察を提案。10月17日に3人の課長補佐がお越しになり、本丸8番地内でデモンストレーションを行いました。百聞は一見に如かず。各地区での防災訓練などの機会に消防用井戸を活用する訓練を実施したいと考えています。
「災害時には日ごろの訓練以上のことはできない」東日本大震災の被災地の首長から教わったこの言葉を肝に銘じて、災害への備えを進めてまいります。
行田市長 行田邦子