くらし 市長コラム しんげの一言メッセージ

■歳末警戒 みんなの力で犯罪抑止
今年も残すところわずかとなり、慌ただしさの中で気が緩みがちな季節を迎えました。本庄市では昨年、住宅侵入盗いわゆる空き巣が多発し、令和6年(1月~12月)人口当たりの犯罪発生件数は県内ワースト2位となってしまいました。
本庄市は昔から人口当たりの犯罪発生件数が県内でもときどき悪くなる傾向があります。その原因ですが、私は交通の便の良さという地理的特性にも一因があると考えています。これは都市として大きな利点ですが、一方で犯罪者にとっても外から入りやすく逃げやすい環境ということになります。皆さま、気を付けてまいりましょう。
本年、令和7年の犯罪傾向を見てみると、9月時点までですが、バイク盗や自動車盗、車上狙いが増えております。一方空き巣は大幅に減っていますが、近隣の他の市町村では大幅に増えたところもあります。どうも空き巣は地域を順に巡りながら犯行を重ねる傾向があるようです。
防犯には「これをすれば完全に安全」という決め手はありません。日頃からの不断の警戒が何より大切です。空き巣対策としては玄関や窓の施錠はもちろん、センサーライトや防犯カメラの設置、在宅を装う工夫、不審者や不審車両を見かけた際の通報や情報共有、このような行動の積み重ねが大切です。
また、隣近所で声を掛け合い、留守がちな家庭に気を配り、普段と違う様子に気づける関係をつくることも大きな抑止力になります。継続的に実施される自治会ごとの防犯パトロールは心強い活動です。
犯罪者は「無関心な地域」を選びます。市としても、警察との協力、主要箇所への防犯カメラの設置、自治会との連携など、さまざまな対策を進めています。
年末は、暗くなる時間が早まり、家を空ける機会も増える時期です。どうかもう一度、ご家庭の防犯対策を見直し、地域の見守り体制にも関心を寄せていただき、それぞれができる範囲でご協力いただければ幸いです。本年の犯罪発生率をぜひ県内でも少ないほうに抑え、本庄市を「犯罪者が入り込みにくいまち」にするため、皆さまのお力添えを心よりお願いします。

本庄市長 吉田信解