健康 健康 健やかで安心して暮らしていくために-医療メモ-

■意外に知られていない秋の花粉症
~自分の体質を知っておくことも大切です~
本庄市児玉郡医師会広報部
花粉症は、春ほどの認知度がないかもしれませんが、春だけでなく秋にもあります。昨年の秋はみなさんいかがでしたか。目がかゆかったり、鼻水・くしゃみがありませんでしたか?
秋の花粉症の主な原因は「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」などの草木と言われています。これらの植物は、日本全国の河川敷や空き地、道路沿いなどに生えており、これらの花粉は春の花粉(スギ・ヒノキ)のように遠くまでは飛散せずに近距離の暴露により、目のかゆみ・鼻水・くしゃみなどを引き起こします。症状が強い場合や長引く場合は、医療機関での診察をおすすめします。
また、ヨモギ花粉にアレルギーを持つ方はセリ科(セロリ・ニンジン・スパイス類)やウルシ科(マンゴー・ピスタチオ)を食べた時に、ブタクサ花粉にアレルギーを持つ方はウリ科(メロン・スイカ・ズッキーニ・キュウリ)を食べた時に口の中がイガイガしたりする症状が出たりすることがあります。これは、花粉―食物アレルギー症候群(PFAS)といって、ヨモギ花粉やブタクサ花粉のタンパク質(アレルゲン)に対してアレルギー反応の示す方が、その花粉のタンパク質と似た構造を持つ食べ物を食べた時にアレルギー症状を引き起こしてしまう状態のことです。口腔アレルギー症候群とも呼ばれています。今までは食べられていたのに、急にこのような症状が出るようになった方はアレルギー検査をしてみてはいかがでしょうか。
最近は、植物から食物までさまざまなものに対してアレルギー反応があるかどうかを調べることが出来るようになってきました。ですが、世の中にはたくさんのアレルゲンがあり、すべてを知ることは残念ながら難しいのが現状です。そこで、アレルゲンの特定には至りませんが、非特異的IgE(アレルギー反応に関わるタンパク質の一種であるIgE抗体の総量であり、アレルギー体質であるかどうかを調べる指標になります)の数値を知っていることも自分の体質を知るという点では有効的な手段と言えると思います。
特定のアレルゲンに対する特異的IgE抗体を調べるアレルギー検査とは異なり、非特異的IgE検査は全体的なアレルギーの感受性の有無や程度を把握するのに役立ちます。アレルギー検査をする際には、非特異的IgEも調べてみると良いかもしれません。
今年も春の花粉症、スギ花粉のシーズンが始まってきます。近年はさまざまな治療も展開されています。ご自身にあった対処方で上手に花粉症と付き合っていただけたらと願っています。