子育て [特集]繋がれる「人」と「場所」が、このまちにはきっとある。(2)

■障害のあるお子さんを育てるママの想い
この子には、幸せに生きてほしい

・下山美穂さん
知的障害や強度行動障害のあるお子さんのママ
・橋本宏圭さん
知的障害を伴う自閉スペクトラム症のあるお子さんのママ
・菊地美紀さん
知的障害を伴う自閉スペクトラム症のあるお子さんのママ

障害のあるお子さんのママたちによる、お話し会を開催!日常のことや、普段話さない本音までお話しいただきました!

◆最初は、受け止めきれず涙が止まらなかった
▽お子さんの発達の違いに気付いたきっかけを教えてください
菊池さん:三歳過ぎてもしゃべりはじめなくて、だんだん自閉症特有の動きをしていた中で、保育園の先生にお話をいただいたのが最初でした。
橋本さん:うちの子は一歳半健診の時に単語は話していたんですけど、積み木を積まない、指差しをしないというのがあって…。心配になって保健師さんに相談をしたらお母さんの違和感があるならと後押しされ、受診したところ自閉症の診断をされたという感じですね。
下山さん:初めはお姉ちゃんの様子を見てもらうためにさくらんぼ教室※に連れて行っていて、弟の逞夢も年子だったので一緒に連れて行っていたんです。
その時、逞夢くんの方が急いだほうがいいという話を作業療法士の方からいただいて、その時点で受診し自閉症の診断を受けました。
※さくらんぼ教室…作業療法士とのやりとりの中で、お子さんの成長発達を確認し、関わり方を考えていく教室です。「こども家庭センター(P13)」で実施しています。

▽その時、どのように受け止められましたか?
下山さん:診察を受けてその足で児童発達支援の契約をするときに、現実を受け止めなきゃいけない思いと将来への不安が押し寄せてしまい、すごく泣きました。
菊池さん:下山さんと同じように、違いに気付いた時は不安で泣きました。
最初は本当に辛かったですけど、夫の支えもあって、切り替えて前に進むことができました。
橋本さん:私は、息子の診断が下されたとき、まだ下の妹が生後2か月だったんですね。なので、二人を育てていくのに必死で…。大変だったとは思うんですが、当時のことはもうあんまり思い出せないんです。

◆まずは相談をして、とにかく誰かと繋がることが大切
▽不安に思った時にしてよかったなと思うことはありますか?
菊池さん:まずは療育に通い始めて本当によかったなって思います。そこからお話しできるママさんが出来たりしたので、同じ悩みを相談できる人が身の回りにできたことが一番良かったと思ってます。
下山さん:とにかく誰かと繋がることだと思います。迷いもあると思うんだけどとにかく心配なら行動してみる。そうするとその行動を自然と後押ししてくれる人や場所があるんです。
私も、現在進行中で不安や悩みが尽きないですが、私たち家族は周囲に支えてもらっているからこそ日々を送れていると思っています。日々支えてくださる地域の皆さんに、心から感謝しています。
橋本さん:息子に気になるところが出てきたとき、迷わず相談に行こうって決断できたことで、早めに支援を受けることが出来たんです。
なので、ちょっとでも気になる所があるなら、最初の一歩を踏み出すのはすごく勇気がいるとは思うんですけど、まずは相談することが大切だと思います。

◆この子だからこそ、日々の中で感じられる喜びがある
▽子育てをしながら嬉しかったエピソードはありますか?
下山さん:日々、何気ない日常を感じられる瞬間が本当に幸せです。
苦しい時もあるけれど、だからこそ、何気ない時間が光り輝いて見える。私にとって逞夢は、そんな深い喜びに気付かせてくれた存在です。
橋本さん:うちの子は自閉症があるので、元々人に対して関心が薄かったんですけど、それでも外に出ていく中で友達とか先生と触れあって楽しそうにしているところとか、見ると本当に嬉しいです。少しずつだけど成長してくれているんだなって。
菊池さん:皆さんと同じで、日々の中で成長を感じられた時の喜びが人一倍大きいなって思います。これは特性を持っている、この子だからこそ、こんなに感動できるんだなって。心からそう思います。

◆1人で抱え込まずに、周りの助けを借りて!
▽お子さんを育てる親御さんたちにメッセージをお願いします!
菊池さん:娘の就学について、最初は特別支援学校一択で考えていました。しかし、特別支援学校の小松先生が親身になって相談にのって下さり、地域の小学校へ行くという選択肢もある事に気付かせて下さいました。「心晴の為になる選択をしよう」と地域の小学校の見学を始め、両校に何度も足を運び、悩みましたが旭小学校へ進学させる事を決めました。
進学について、同じ様に迷われる方は多いと思いますが、相談できる場所があった事が本当に良かったと思っています。親だけで悩まず、相談できる場所を作っておく事はとても大切だと思います。
下山さん:無理をせずに、出来ないこと、難しいことがあるんだとしたら、周りに相談することが大切だと思います。
まずは、絶対に1人では抱えないこと。私も周りの方の力をたくさん借りて日々を過ごせているので、1人で全部抱えなくていいよって言ってあげたいです。
橋本さん:私が一番辛かったのが、こどもの診断が下ってないんだけど、この子には何かあるんじゃないかって誰にも相談できずに悩んでいる時期でした。
なので、もし同じように少しでも悩んでいることがあれば、家族でも、市役所の方とかでも良いんですけど、まずは相談してみてください!

今回のお話し会には小松先生のお声がけで、保護者の皆さんの他に心晴ちゃんが入学予定の旭小学校から特別支援教育コーディネーターの鳥羽先生(写真一番左)も参加。
保護者の皆さんが今抱えている悩みについても話に出るなど、お話し会自体が「繋がる場」となっていました。

■悩んでいることがあればまずは、ご相談を!
県立本庄特別支援学校特別支援教育コーディネーター 小松文先生
就学や学校のこと、発達や支援方法など悩んでいることを聞かせてください。
他の支援機関に繋ぐこともできます!
詳しくは、P13相談先ガイドへ