子育て [特集] 温かいが詰まった深谷のおいしい給食
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- 自治体名 : 埼玉県深谷市
- 広報紙名 : 広報ふかや 2025年10月号
市では、29校あるすべての公立小・中学校で『自校方式』による学校給食を実施しています。
自校方式には、こどもたちに給食室から漂う香りを感じ、温かくておいしい給食を食べてほしいという思いが詰まっています。今回は、安全・安心で、まごころのこもった深谷の学校給食を特集します。
■深谷の学校給食の特徴
学校給食には、学校内の調理場を利用して給食を作る『自校方式』と、給食センターで複数校の給食を作り、それぞれの学校へ配送する『センター方式』の、2種類の方式があります。
深谷市の学校給食は、すべての公立小・中学校で『自校方式』を取り入れているため、出来たての温かい給食を提供することができます。また市では、29校すべてに栄養士を配置し、季節に合わせた行事食や、地元の食材、郷土料理を献立に取り入れるなど、学校ごとにさまざまな工夫をし、食に関する指導も行っています。『自校方式』は、栄養指導などを通じて、こどもたちに直接『食の大切さ』を伝える機会をもてることも大きな特徴です。
■深谷の学校給食の取り組み
◇徹底した衛生管理
安全かつ安心な給食を提供するため、食材の納入からこどもたちへの配食までの調理工程で、野菜・果物を流水で3回以上洗う、使用する食材には食中毒の発生を防止するため火を通し、工程ごとの温度を計測し記録するなど、さまざまな衛生管理を実施しています。
◇野菜残(ざん)さの削減
現在、ニンジンを安全に洗浄して皮をむかないで調理し、野菜残さの削減を図っています。
さらに今後は、ダイコンなど、皮をむかないで使用する野菜を増やし、野菜残さの削減と食品ロスの減少につなげていきます。
◇ふっかちゃん柄の食器を導入
こどもたちの給食の時間がより一層楽しいものになるように、深谷ねぎの角が特徴の『ふっかちゃん』と、市の特産であるブロッコリー、トウモロコシ、キュウリの柄が入った食器を順次導入しています。
▽こんな取り組みも
6月には八基小学校で、給食の意義や献立を保護者に知ってもらう『親子ふれあいランチ』を開催しました。
■深谷ならではの給食メニュー 渋沢栄一給食
給食を通じて、深谷市出身の偉人、渋沢栄一翁について学び、体験することで、郷土愛の醸成や食育につながる『渋沢栄一給食』を実施しています。
こどもたちは、栄一翁の命日である11月11日の前後に、栄一翁が好んで食べていた『煮ぼうとう』を食べています。
○学校給食調理コンクールで上柴中学校が最高賞を受賞
7月24日に北本市で行われた『埼玉県学校給食調理コンクール』の地産地消献立部門で、市内の農家さんが作った深谷市の伝統野菜『白なす』を使ったメニューで参加し、第1位である『埼玉県・さいたま市教育委員会教育長賞』を受賞した上柴中学校で、深谷の給食の魅力について聞きました。
〈学校給食調理コンクールとは〉
テーマ部門、地産地消献立部門からなる、学校給食の食に関する指導の充実および食事内容の充実向上と多様化、高度化を図ることを目的に埼玉県学校給食会が実施するコンテスト。1次審査(書類審査)と2次審査(実技審査)の厳しい審査を通過した上位8校(各部門4校)が賞が賞を受賞します。
◇給食は、こどもも先生も日々の活動のモチベーションになっています
給食は、こどもたちだけでなく、先生たちも楽しみにしています。学校内で作られている給食は深谷の学校現場において活力の源となって、大きな役割を果たしていると感じています。
2年4組 担任 上原子 祐樹(かみはらこゆうき)先生
好きな献立:全部
◇味や栄養に加え、食に関心を持たせる工夫やこだわりを感じます
給食は、こどもたちの成長に必要な栄養だけでなく、食材の組み合わせやおしゃれな具材などから、佐々木先生のこだわりや思いが詰まっているのをひしひしと感じます。
1年4組担任 田口 寿秀(たぐちとしひで)先生
好きな献立:カレー、松葉芋
◇どのメニューもおいしい給食が大好き
学校内に調理室があることで、給食の時間になっても温かく、おいしい給食が食べられることが魅力だと思います。
給食委員長(3年) 蓼沼 紫蓮(たでぬましれん)さん
好きな献立:全部
◇深谷の給食は、自校方式だからこその利点がたくさんあります
給食を学校で作ることには利点が多くあります。
利点の1つは『匂いがする』ことです。自校方式だと、調理している給食の香りが教室に漂ってきます。この香りによって、こどもたちの食欲が刺激され、食欲増進、食べ残しの減少につながります。また、『作り手の顔が見えること』も利点です。顔が見えることによって、こどもたちと調理員につながりができ、すれ違いざまにこどもたちが調理員にお礼を言う様子も見られます。加えて、上柴中学校では、先生たちの食への関心が高く、給食の準備から片付けまで率先して参加してくれたり、給食中に栄養教諭に代わってこどもたちへ声をかけてくれたりと、給食のことをよく考えてくれています。そのような姿を見ているため、こどもたちの食への関心も高いと感じています。
また、深谷は1日に使用する食材の種類が多く、特に野菜をたくさん使っていることも特徴で、できる限り深谷の野菜を使うようにしています。
栄養教諭 佐々木 規枝(ささきのりえ)先生
好きな献立:全部(特に彩の国サラダ)
※彩の国サラダは、サツマイモやレンコン、ヒジキ、小松菜などの野菜をマヨネーズ、砂糖、しょうゆ、ゴマであえたサラダ
■おいしい給食を届けるために
紹介した上柴中学校のほかにも、令和4年度に岡部中学校が、令和5年度には常盤小学校が『学校給食調理コンクール』で受賞しています。学校栄養士による会議では、受賞した献立はもちろん、各校の栄養士がアイデアや工夫を共有し、市内すべての学校の給食がより良いものになるよう取り組んでいます。 市では、これからも温かくておいしい、こどもたちが笑顔になる学校給食を目指していきます。
問い合わせ:教育総務課
【電話】574-5811
