- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県朝霞市
- 広報紙名 : 広報あさか 2026年1月号
■「常識の中で生きてきた私たちが、”自分らしさ”と向き合うとき」
子育て支援事業を始めて十数年。活動を始めた頃、男性の育児休業取得率はわずか5%ほどで、「家事は女性の仕事」という考えがまだ当たり前のようにありました。それが10年経った今、男性の育休取得率は40%を超え、街を歩けば、赤ちゃんを抱っこして出かけるパパの姿を多く見かけます。最近では「抱っこ講座」にパパ一人で参加することも珍しくありません。共働きが当たり前の時代、家事も育児も「共にする」ことが自然な社会になってきました。もし今、「家事は女性がするもの」と言う人がいたら、たった10年の間にその考えは、まるで“化石”のように古く感じられるでしょう。
そんな時代だからこそ、男女の枠を超えて「私らしく生きる」とはどういうことか。皆さんと一緒に考えてみたいのです。人が成長していく際の環境や過程(経過)はさまざまですが、例えば小さいころから「こうしなさい」「それはダメ」と言われ続け、自分の気持ちに蓋をして育った人が、大人になって急に「あなたらしく生きていい」と言われても、すぐにできるでしょうか。親の期待に応えようと努力しすぎて、「自分の好き」がわからなくなってしまう人も少なくありません。人に合わせて生きることは波風を立てない方法ですが、そのたびに「自分の感じたこと」を飲み込んでしまうことになります。そうしていつの間にか、自分の気持ちが曖昧になってしまうのです。そこで、私が子どもを育てるときに大切にしてきたのは、「本当はどう思ったの?」「本当は何がしたかったの?」と、ジャッジせずに聞くことでした。
私たちが暮らす社会の多くの仕組みや意識は、多数派が“常識”として扱われることによってつくられているといえます。例えば、社会インフラや社会様式の多くが右利きに合わせたつくりとなっていることはその一例で、男女間の意識も、ジェンダーも、さらには発達特性についても同じなのではないでしょうか。
常識が変わりつつある今だからこそ、「私らしく生きる」とは何かを一人ひとりが意識的に考え、行動していくことが大切となる時代に入ったのだと思います。
※このコラムは、「男女平等推進事業企画・運営協力員」と協働で、日々の生活の中で感じている「男女平等」について、執筆しています。
問合せ:それいゆぷらざ(女性センター)
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