しごと 市長の事業者訪問 FACE to FACE(33)

■横田 清一さん(横田園芸)
所在地/大字鶴馬
市内で唯一大規模にルッコラを生産する横田清一さんに、水耕栽培の魅力や難しさ、今後の展望などを伺いました。

◇ルッコラ育てて20年 経験を生かした農業
横田さんは家業を継いで、高校卒業後に農業の道へ進み、時代や市場の変化に合わせて作物を転換。花、キュウリ、チンゲン菜などの栽培を経て、現在の水耕栽培へとたどり着きました。鉄骨ハウスを設置した平成8年以降、試行錯誤を重ね、今では約20年にわたりルッコラを主軸に据えた経営を続けています。水耕栽培の強みは、環境を管理できること。農薬使用量を抑えられることや、同じ場所で同じ作物を続けて栽培することで、生育が悪化する連作障害の心配も少ないと言います。常に出荷できる作物があり収入が安定する一方で、養液管理のわずかな変化が生育に直結する難しさもあります。「最後に頼れるのは自分の経験」と語り、機械化や自動化が進む中でも、あえて手作業を重視し、自らの感覚を信じて農業に向き合っています。

◇農業で食べていく覚悟
一日の作業は早朝から夜まで続き、出荷調製、収穫、定植、種まきと、途切れることがない中、「働くことが好き、毎日働けて満足している」と笑顔を見せます。近年、最大の課題は猛暑で、夏場は水温や酸素濃度の管理が難しく、ハウス稼働率も半分程度に落ち込むと言います。このような課題に対し、市の補助事業を活用し、遮光・遮熱カーテンの導入などによる経営改善に取り組んでおり、夏場の生産安定とハウス稼働率の向上を目指しています。夏場の猛暑と物価高騰という逆風の中でも、“農業で食べていく”という目標を見据え、長年積み重ねた経験と家族の力で、ハウスの中では常に青々としたルッコラが育っています。
今回の訪問では、環境変化に柔軟に対応し、工夫を凝らしながら農業に取り組んでいることを知ることができました。今後において、農家の方が持続可能な農業経営を目指していくうえで、何が必要なのか考える機会となりました。