- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県川島町
- 広報紙名 : 広報かわじま 2026年1月号 Vol.789
自治会は、日常生活で地域の人たちが互いに支え合う組織ですが、少子高齢化やライフスタイルの多様化による加入率の低下や役員の担い手不足などが課題となっています。
しかし、さまざまな地域の課題に取り組む自治会の力は、地域のつながりが希薄化した現代こそ必要です。災害時や日々の暮らしにおいて、「近くに顔のわかる人がいる」ことは大きな安心につながります。
■やり方を変えれば、人は集まる~宮本地区に見る「新しい自治会活動」のカタチ~
自治会の担い手不足や加入率の低下が課題となっている中、宮本地区では、「無理なく・楽しく・成果が見える」をテーマにして、自治会活動と組織改革に取り組んでいます。自治会活動への思いを区長の小川さんにお伺いしました。
◆自治会のココを知りたい!QandA
Q.自治会はどんな活動をしているの?
A.主に以下の3分野で活動しています。
※活動内容は地域により多少異なります。
(1)安全・安心を守る
防犯灯の管理や維持、防犯パトロール、防災訓練など
(2)住環境を整える
ごみ集積所の管理・清掃、資源回収、地域の公園や道路の草刈り・清掃など
※町は、地域活動を行う自治会へ補助を行っています。
(3)地域をつなぐ
夏祭りや敬老会などの親睦行事の実施、回覧板などによる町情報の共有
Q.自治会に加入するメリットは?
A.「顔の見える安心感」と「災害時の共助」が生まれます。
回覧板などにより、生活に密着した情報(イベントや工事情報など)を知ることができます。また、活動を通じて顔見知りになることで、「近所のことで少し困っている」といった身近な問題を共有・相談しやすくなります。こうしたつながりは、大地震や台風などの災害が発生した際、安否確認や救助活動など、住民同士で命を守りあうための大きな力となります。
○宮本地区自治会の年間行事
・4月
・5月
・6月 美化運動、消防署による消火訓練・炊き出し訓練
・7月 臨時総会、氷川神社夏祭り
・8月 中山地区盆踊り、水草除去作業
・9月 水草除去作業、中山地区体育祭
・10月 敬老者への記念品贈呈、美化運動、防犯講習会・敬老を祝う会
・11月
・12月
・1月 新春歩け歩け大会、中山防災訓練
・2月 美化運動、避難訓練・救急救命訓練、中山マラソン大会
・3月 宮本自治会総会
・年間 防犯パトロール、清掃など
◆新しい取組み 「ただのゴミ拾い」から「成果が見える活動」へ
これまでの美化運動は、参加者が各々ゴミ袋を持ち、落ちているゴミを拾う、「なんとなく義務感で参加している」という雰囲気が否めませんでした。
そこで今年度からやり方を一新。「水路周りの水草撤去」、「農地周辺の雑草刈り」といったように、毎回明確なテーマを決めることにしました。目的をはっきりさせると、活動の中身が濃くなります。また、みんなで協力して同じ作業を行うことで、自然と交流も生まれます。
作業後、見違えるようにきれいになった現場を見れば、成果は一目瞭然。「きれいになったね」という達成感が、参加者の納得感につながっています。
また、美化運動に合わせ消火訓練なども開催。当初は、「時代に合っていない…」という意見もありましたが、実際にやってみると、参加者からは「楽しかったね」という声が多く聞かれました。
◆「誰でもできる」組織を目指して大改革
自治会活動がコロナ禍の影響で停滞してしまっており、活性化に向けた取組みは手探りのスタートでした。過去の資料を紐解くと、年度によって活動に濃淡があり、ノウハウが引き継がれていない課題が見えてきました。
また、行事の企画から会計、行政との交渉、パソコンでの資料作成まで、すべてを区長が背負う現状がありました。
これでは区長の引受け手は現れず、自治会も続きません。誰がなっても無理なく運営できる仕組みが必要だと思いました。そこで、宮本地区では2つの大きな改革を進めています。
○宮本地区自治会の2大改革!
(1)専門部隊「事務局」を設置
パソコンが得意な人、事務経験がある人たちの有志である「事務局」を設置したことで、区長は「住民への声かけ」や「リーダーシップ」に専念できるようになりました。
事務が苦手な人や現役世代でも、安心して区長を引き受けられる体制を目指しています。
(2)活動の「見える化」と「マニュアル化」
今年度は、「記録と引き継ぎ」を徹底しています。
副区長とともに、すべての活動実績、予算、手順をデータ化。「この行事は班長が担当」というように役割を明確にし、来年以降の人が「これを見ればできる」というマニュアルを作ることで、持続可能な組織づくりを行っています。
■顔の見える関係性が命を守る
近年多発する悪質な訪問販売や、いつ起こるかわからない災害。小川区長は、こうした時にこそ「自治会の真価が問われる」と語ります。
○災害・犯罪への備えこそ「自治会の真価」
現在宮本地区では、月に1回当番制で行っている防犯パトロールに加え、東松山警察署が推奨する「ながら見守り」の導入に向けた準備を進めています。
犬の散歩やウォーキングを日課にしている住民にお揃いのタスキなどを渡し、「いつもの散歩をしながらのパトロール」を呼びかけていく予定です。住民が負担なく「ついで」にできる仕組みを目指しています。
最近は、屋根修理などを装った悪質な業者が増えています。そんな時、一人で判断せずに、『変な業者が来てるよ』と情報共有できる関係が地域にあれば、被害は防げます。
自治会に加入していない人たちも、私たちが楽しそうに活動している姿を見て、「ああいう人たちがいるから地域が綺麗で安全なんだ」と思ってくれるはずです。そうした理解が進めば、人は自然に集まります。「この地域にはこういう人たちがいる」と互いに知ることが、最大の防犯であり防災です。
○犯罪を起こさせない「地域の目」が重要
東松山警察署 生活安全課 高橋さん
東松山市警察署管内では、空き巣などの被害が急増しています。各自治会の防犯パトロール活動で、「地域の目」を増やすことが地域の防犯につながります。
防犯パトロールは「気軽に!気長に!無理せず!」の心構えで、日常生活の一部として、顔見知りを増やしながら実施いただければと思います。不審な人や車を見かけた、または危険を感じた場合は、無理せずに通報してください。
また、空き巣被害などを防ぐためには、泥棒から見て「この家はやめよう」と犯行をためらわせる工夫(防犯カメラ、センサーライトの設置など)をすることが有効です。
■自治会に加入して、一緒に住みやすい町をつくりませんか
加入については、ご近所の方やお住まいの地区の班長・区長、または町役場 総務課へお問合せください。
自治会活動は無理のない範囲で参加できます。戸建てだけでなく、アパートやマンションにお住まいの方も加入できます。まずは地域とつながることから始めてみませんか。
問合せ:総務課 自治振興グループ
【電話】049-299-1753
