文化 文化財ノート No.92

■「縁で繋がる祭り文化」
12月3日(水)に行われる秩父神社例大祭である秩父夜祭りでは、4基の屋台町会が当番形式で屋台歌舞伎を上演します。今年は中町屋台が当番であり、木魂神社で歌舞伎上演を行っている下小鹿野津谷木の人たちが上演を行います。
この慣習は、文久2(1862)年に津谷木の氏子によって木魂神社に奉納された鐘にまつわる縁からきています。奉納された鐘は、神仏分離によって撤去され、明治26(1893)年に中町で買い求められ、消防用の半鐘として使用されることになりました。しかし、中町では不審火が多発します。
これは、神鐘を火の見櫓の鐘に使ったためであるとされ、木魂神社に鐘を戻し大切にするとしたところ、中町での火災は鎮まったといわれます。
このような縁から、木魂神社例大祭に中町の人びとが詣で、中町屋台歌舞伎には津谷木の人びとが上演に行くという交流が続けられています。
こういった交流は、秩父市中町だけでなく、津谷木と十六(般若)の人びとの間にも存在します。明治20年3月3日に日本武神社(十六様)が火災にあった際、津谷木の人たちが駆け付け、消火作業を手伝った際、神楽衣裳を運び出しました。これが縁で、木魂神社例大祭では、十六神楽が奉納されます。困った時に助け、それが縁となり100年以上も交流が続けられています。
町内各地のお祭りでは、担い手の減少が課題となっています。芸能祭に出演した長久保太鼓会は、町外からの協力者にも参加してもらい、長久保神楽の継承を行っています。屋台笠鉾では、春まつりに続き、八幡神社例大祭での曳き手ボランティアも募集されています。
祭りを継承していくために、郷土芸能を見たや募集を見かけたということでも縁につながるかもしれません。縁を感じた方は文化財と是非繋がってみませんか?

問合せ:生涯学習課
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