健康 くすりとくらし 知って得する薬の知識 vol.2

■防災の日に考える「家庭の薬の備え」
9月1日は「防災の日」。この機会に、非常食や飲料水だけでなく、薬の備えも見直してみませんか。災害時は物流が途絶え、必要な薬がすぐに手に入らないことがあります。非常時の安心と健康を守るため、日頃からの備えをご紹介します。
持病のある人は、普段服用している薬を少なくとも数日〜1週間分、余分に確保しておくことが大切です。薬はお薬手帳や薬袋と一緒に保管し、薬の名前・用法・用量がすぐ分かる状態にしておきましょう。薬の写真をスマートフォンで撮影し、クラウドやメールなどに保存しておくと万が一の場合でも情報が確認できて安心です。
家庭用の常備薬も点検しましょう。解熱鎮痛薬、胃薬、整腸薬、かゆみ止め、絆創膏(ばんそうこう)、消毒薬などは災害時にも役立ちます。避難所など慣れない環境では、体調を崩しやすくなります。軽い症状を市販薬で早めに対応することが、限られた医療資源を守ることにもつながります。水なしで服用できる薬や粉末タイプの経口補水液も備えておくと安心です。薬の使用期限は定期的に確認し、期限が近いものは日常で使い切る「ローリングストック」を活用しましょう。
薬は高温多湿を避け、家族みんながすぐにわかる場所にまとめて保管してください。避難時に持ち出せるよう、非常持ち出し袋にも一部を入れておくと確実です。
薬の備えは、命を守る「見えない非常食」です。この9月、「防災の日」をきっかけに、薬の備蓄と情報整理をぜひ実践してみてください。ご不明な点があれば、お近くの薬局や薬剤師にご相談ください。

問合せ:松戸市薬剤師会
【URL】http://www.matsudo-yaku.or.jp/