健康 くすりとくらし 知って得する薬の知識 vol.3

■冬の感染症に備えるセルフメディケーション
12月は気温が下がり、かぜやインフルエンザが本格的に流行し始める季節です。病院や発熱外来が混み合う今こそ、軽い症状のうちに自分で対処する「セルフメディケーション」のポイントをご紹介します。
まずは「予防」が一番の薬です。こまめな手洗いとアルコール消毒、人混みではマスクを着用し、帰宅後はうがいや保湿を心がけましょう。睡眠不足や偏った食事、冷えは免疫力を下げます。湯船で身体を温め、バランスのよい食事と十分な休養を意識するだけでも、かぜをひきにくくなります。
予防の柱として、インフルエンザワクチンも有効です。持病のある人や高齢の人だけでなく、医療・介護・接客など人と接する機会の多い人も、主治医と相談しながら接種を検討してください。
それでも「のどが痛い」「少し熱っぽい」など、軽い症状が出てきたら、市販薬を効果的に使える場面です。解熱鎮痛薬、総合感冒薬、のどの炎症を抑えるトローチやうがい薬、鼻水に効く薬などを、説明をよく読んで選びましょう。持病がある人や他のお薬を飲んでいる人は、お薬手帳を持って薬剤師に相談していただくと、飲み合わせの確認ができて安心です。
一方で、「受診のタイミングを見きわめること」も大切です。高熱が続く、息苦しさがある、強いだるさや関節痛が急に出た、乳幼児・高齢の人、妊娠中の人などは、早めに医療機関を受診しましょう。インフルエンザの治療薬は、発症から時間がたつと効果が十分に得られないこともあります。
日ごろから体温計やマスク、市販のかぜ薬などを家庭に備えておき、「いつ」「どんなときに」使うのかを家族で話し合っておくと安心です。迷ったときは、身近な薬剤師へお気軽にご相談ください。

問合せ:松戸市薬剤師会
【URL】http://www.matsudo-yaku.or.jp