くらし 安心して生活できる地域づくりのために地域の身近な相談相手 ~民生委員・児童委員~(2)

■Interview 地域を支える民生委員・児童委員の声×地域の声
◆志津北部地区 尾瀨委員
▽ー地域住民とのコミュニケーションで大切にしていることは何ですか
相談に来る人は、一人で悩んでいる人、誰に相談したらよいかわからない人などさまざまな人がいます。相談を受けるときには、「じっくり話を聞く」ことを特に意識しています。同じことを繰り返し何度も言うかたもいますが、そんな時こそしっかりと話を聞くようにしています。多くの人は話を聞くだけでも安心します。
また、会話を重ねる中で、本当の問題が分かってくることもあります。

▽ー特に印象に残っているエピソードを教えてください
一人暮らしをしていた高齢のかたが、施設への入居を検討し、入居先もすでに決めていました。本人の話をよく聞くと、本当は「家で過ごしたい」と考えていることが分かりました。そこで、私が行政や福祉、介護のさまざまな制度を紹介しました。結果、その女性は自分の希望通りに、福祉や介護の制度を利用しながら、自宅で過ごすことができるようになりました。
本人が望む生活を実現できたことで、「民生委員・児童委員をやっていて本当によかった」と思いました。

◆千代田地区 矢島委員
▽ー民生委員・児童委員になったきっかけを教えください
町内会の役員を務めていた際、ちょうど民生委員・児童委員の一斉改選の時期にあたりました。私の地区では、町内会の役員が持ち回りで民生委員・児童委員を務めることになっており、その流れで私も引き受けることになりました。活動を始めてみると、さまざまな相談があり、支え合うことの大切さを実感しています。
これからも地域の皆さんと共に、安心して暮らせる地域づくりに貢献していきたいと思っています。

▽ーやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか
やりがいを感じる瞬間はたくさんあります。まず、地域のかたがたとの知り合いが増えることです。さまざまなかたと会話をする機会が増え、自然とコミュニケーションが生まれます。
また、多様な職業のかたがたと話すことができるのも魅力の一つです。これによって、異なる視点や知識を得ることができ、自分自身も成長していると感じます。
活動を通じて地域の皆さんから元気をもらえることも大きなやりがいです。

◆臼井地区 高橋委員
▽ー訪問活動について教えてください
私の担当地区での見守り・訪問の対象者は13人います。最低でも月に一度は電話や対面でのコミュニケーションを目標に活動しています。
訪問した際、声が聞こえにくいかたにはホワイトボードを使って筆談したり、スマートフォンを使えるかたにはコミュニケーションアプリを利用してメッセージのやり取りを行ったりするなど、それぞれの状況に応じた対応を心掛けています。

▽ー会話の中で心掛けていることはありますか
日常の会話も取り入れながら、リラックスした雰囲気で気軽に悩みや困りごとを話しやすくなるようにしています。
訪問先では、相手の豊富な人生経験から学ぶことも多いです。また、相手の近所に住むかたの生活の様子を教えていただくなど、地域で見守ることの大切さを実感しています。
外出して、人と接することが大切なので、訪問時にはさまざまな催しに誘い、外出や人と接する機会を作るよう努めています。

◆地域のかた 柴田さん
「とても助かっています」
民生委員のかたは、日常的に電話や訪問をしてくれて、とても頼りになる存在です。
最近では、ずっと探していて、なかなか見つけられなかった「楽器のサークル」を紹介していただき、そのサークルに加入することができました。趣味の合うかたと一緒に活動できて、とても楽しく過ごしています。
また、私自身も近所に住むかたに定期的に声をかけ、地域の皆さんの状況を確認するようにして、地域での見守りを意識しています。

■佐倉市民生委員・児童委員協議会 小林会長
『支え合う 住み良い社会 地域から』
近年、深刻な少子高齢化、情報社会の進展に伴い、人間関係が希薄化し、地域で孤立している世帯が増えています。民生委員・児童委員は常に地域住民に寄り添いながら、誰もが安心して暮らすことができる地域づくりを目指し、仲間と共に活動しています。
民生委員・児童委員は最も身近な地域のボランティアで、どの地区にも担当の民生委員・児童委員がいます。お困りごとや心配ごとなどがありましたら、お気軽にご相談ください。行政や関係機関につなぎ、見守り役として、一緒に取り組んで参ります。
今年は3年に一度の一斉改選の年です。民生委員・児童委員を続ける魅力は、交流を通じて新しい仲間ができたり、感謝の言葉が嬉しく活動がやりがいになることなどです。
この機会に仲間と一緒に活動してみませんか。お待ちしています。

■社会福祉課 青木主査
▽197人の民生委員・児童委員が活動中です
市では、定員217人のうち197人の委員がおり、担当する区域で、見守り・相談・連絡などの活動をしています。(令和7年4月1日現在)
また、市内8地区に協議会が設置され、毎月の地区定例会の実施や、地区の特徴を生かした活動をしています。研修会などを通じ、委員同士の情報共有や事例検討行い、知識や技能の向上に努めています。

▽委員候補者の推薦にご協力ください
12月の一斉改選に向けて、候補者の推薦については各自治会・町内会にご依頼しています。
民生委員・児童委員がいない地区については、住民への支援が行き届きにくくなることが懸念されます。お互いが支え合う地域づくりのため、委員候補者の推薦にご協力ください

■5月12日~18日は、「民生委員・児童委員の日 活動強化週間」です。
地域の福祉活動を支える委員の活動にご理解とご協力をお願いします。

▽佐倉市公式YouTube「さくら動画配信」でも、民生委員・児童委員の取り組みを紹介しています!

問合せ:社会福祉課
【電話】484-6135