その他 〈特集〉地域の力で減らす有害鳥獣被害

◆皆さんは有害鳥獣の被害をご存じですか?
令和6年度、市の鳥獣による農業被害額は380万円で年々増加傾向にあります。鳥獣による被害は、市へ報告されていないケースも多く、被害額はさらに多いものと推測されます。特にアライグマやイノシシの田畑への侵入はあぜを掘り起こされたり、農作物の収穫量減に直結するなど被害が深刻化しています。作物被害のほか、昨年度から今年にかけて市街地では、イノシシが目撃され民家への糞害など影響は多岐にわたります。
近年、鳥獣被害が拡大している背景には、森林や山林の管理が不十分で、野生動物の生息地が減少し、農地や市街地への出現が増えていることが要因の一つとして考えられます。また、温暖化などの影響で動物たちの生息域が広がり、これまで人里に近づかなかった鳥獣も出没するようになっています。

今、有害鳥獣被害は拡大の一途をたどり、私たちの暮らし、生命線である〝食〟をも脅かす存在となっています。

◆有害鳥獣被害を減らすには-
市内で有害鳥獣駆除の活動をしている2団体をご紹介します。
◇山武市有害鳥獣駆除隊
会員数:27人
平均年齢:65.8歳
活動内容:わな設置・巡回パトロール
主な駆除対象:アライグマ・イノシシ・ハクビシン・タヌキ

◇山武北部猟友会
構成地区:山武市・横芝光町・芝山町
活動内容:狩猟(猟銃免許あり)
主な駆除対象:カラス・ドバト・ムクドリ

◆狩猟期間中の森への立ち入りは避け安全確保をお願いします
野生の鳥獣の捕獲および鳥類の卵の採取は、鳥獣保護法により原則禁止されています。そのため、違法に野生鳥獣を捕獲または飼育した場合は、法律により厳しい罰則がありますので、ご注意ください。
狩猟行為を実施する場合は、狩猟免許を取得し、なおかつ狩猟者登録を受けた者が狩猟期間中(千葉県は11月15日~翌年2月15日)に捕獲することができます。

▽詳しくは、千葉県ホームページをご覧ください。
※広報紙掲載の二次元コードをご覧下さい。

◆市有害鳥獣駆除隊の活動
市内の農作物や生活環境を守るため、市から委託を受けた市有害鳥獣駆除隊は日々活動をしています。主な仕事は、捕獲罠の管理や定期的な見回り、そして被害が発生した際の聞き取りや対策の実施です。
山武市有害鳥獣駆除隊として活動されている駆除隊の方々に被害の現状などを伺いました。

◆活動を支える隊員(Kさん)
地元の先輩隊員を手伝い始めたことをきっかけに、今では駆除隊の一員として活動しています。
繁殖力の強いイノシシのほか、近年はアライグマによる農作物被害も増加する中で「動物の命を奪う活動に抵抗を感じるジレンマもありますが、農家や地域の方々を守るため誰かがやらねばという思いで活動しています。
家庭菜園の被害増加に加え、生活圏内でイノシシの目撃情報や襲われるケースも発生しているので、他人事とせず注意が必要です。特に繁殖力の強いイノシシを野放しにすると被害の拡大は計り知れず、イノシシ捕獲に力を入れ見回りを強化しています」と語ります。

◆活動を支える隊員(Mさん)
イノシシなどのジビエ料理に興味を持ち、今年駆除隊に入隊しました。一般的に駆除した獲物は可燃ごみとして処分されますが、単なる「害獣の駆除」にとどまらず、ジビエ料理などで命をいただくことを大切に活動しています。
また、農家の方々から感謝の言葉をいただけることが、活動の大きな励みとなっています。

◆ご協力をお願いします
「私たちは、捕獲罠の見回りを行いながら市内を巡回しています。もし有害鳥獣による被害を受けている方や目撃情報があれば、ぜひ駆除隊にお知らせください」と市民の協力を呼びかけています。

問合せ:農政課
【電話】0475-80-1211

◆有害鳥獣被害防止対策の3本柱
対策(1)寄せ付けないための取り組み
・餌の排除
・雑草等の刈払い 等
対策(2)侵入を防止するための取り組み
・電気柵を設置 等
対策(3)個体数を減らすための取り組み
・罠や狩猟による捕獲 等
◇誰でもできる鳥獣対策
(1)放置してある農作物が鳥獣の餌になっている場合があります。収穫しないで実をつけたままの木や、田畑においてある野菜くずなどはごみとして適切に処分してください。
(2)雑草や草木が生い茂った場所は定期的に草刈り・伐採を行い、隠れ場所を無くしてください。建物の屋根裏や床下への穴や隙間にはネットを張り、進入路をふさいでください。

◆市の有害鳥獣対策に係る補助金
対策(1)生ごみ堆肥化装置補助金
生ごみ処理機やコンポストの購入に要する経費の一部を補助します。

問合せ:環境保全課
【電話】0475-80-1163

対策(2)電気柵設置補助金
農業者が農地に電気柵を設置した際の購入に要する経費の一部を補助します。

問合せ:農政課
【電話】0475-80-1211

対策(3)狩猟免許補助金
狩猟免許取得に要する経費の一部を補助します。

問合せ:農政課
【電話】0475-80-1211

有害鳥獣の対策には、駆除だけではなくこの地球に生きる命が共存できる環境を作ることが大事です。自然との調和は私たち1人1人の行動にかかっています。