健康 健康を考える(7)

〜筋力強化法(その2)〜
〔寄稿〕東京家政大学 客員教授 博士(医学) 清水順市

◆高齢者が運動を行うためには「無理なく・楽しく」
楽しく優雅に生活するためには「筋力」だけでなく「体力・柔軟性・バランス」を保つ能力が必要不可欠です。

◆どこの部位にある筋肉をどのように鍛えるか?
(1)股関節周りの筋…大殿筋・ハムストリングス・大腿四頭筋
(2)骨盤内層の筋…大腰筋・腸骨筋
(3)首・肩周りの筋…三角筋・大胸筋・僧帽筋・大胸筋

※図は本紙をご確認ください
(1)股関節周り(スクワット)
歩行に重要です。前屈みに注意し、お尻を落とします。
(2)骨盤内層の筋
片脚立ちで大腿部を引き上げる。体幹は後に反らないように姿勢を垂直にします。
(3)首・肩周りの筋
両腕を水平以上に上げます。
(4)首・肩周りの筋
胸を張りながら両腕を後方へ伸ばします。
※手に持つ重錘は、500ミリリットルまたは1リットルのペットボトルに水を適量入れて代用できます。

◆筋トレの実施頻度
筋力を増強するには日常生活で使用する筋収縮以上の負荷を与えることが必要です。その頻度は最低でも週1回。一般的には、1部位に1種目3セットがよく用いられます。この場合、週2〜3回の頻度の場合が筋肉が発達しています。「1部位に1種目1セットを週6回行った時には最も効果が得られた」という報告もあります。
高齢者の場合は、1セット30回(最大数)を各部位(上記の3種類)に行うことで生活に必要な筋力は増強されます。持続するためには「無理なく・楽しく」行うことが重要です。また運動後の食事は、筋肉でのタンパク質・糖質の取込みがよく進む、運動後30分以内に栄養摂取すると良いでしょう。