健康 健康を考える(3)

〜ウォーキング〜
〔寄稿〕東京家政大学 客員教授 博士(医学) 清水順市

▼ウォーキングと散歩の違いは?
ひと(人)は2本の脚で立ち、それぞれの脚を交互に前方に移動させることにより「歩く」行為が生まれます。
歩く行為は必ず両足で体重を支持している期間があります。
左右どちらか一足だけで体重を維持している場合は「走る」状態です。
ウォーキングと散歩は「歩くこと」は同じですが、それぞれに目的や歩き方に大きな違いがあります。

◆1日に必要な歩行距離と歩き方
ウォーキングの距離はこれまで様々な報告がされてきました。一般的に健康維持のために、1日10,000歩と言われてきましたが、最近の研究から高齢者においては、1日7,000歩以上が適切な目安であると言われています。
一方、歩き過ぎは良くありません。膝関節、股関節の関節軟骨は加齢に伴い、変性や変形を生じるため、急激な運動や衝撃は痛みを発生する危険性がありま。
靴は普段履き慣れている軽めの靴を履き、かかとから着いてつま先で蹴るように歩いてみましょう。

▼ウォーキングの種類

ウォーキングは、「有酸素運動」の一つです。
筋肉を収縮させることにより、エネルギーである酸素と脂肪を燃焼させます。
呼吸は鼻から吸い込んでお腹を膨らませ、お腹をへこませながら口から吐き出す腹式呼吸を意識しながら行いましょう。

歩くことは、心肺機能を高め、同時に筋活動量を増大し、身体全体に良い影響を与えます。
自分の歩行速度と距離を決めて、胸を張って背中を伸ばし両手を大きく振って、大きな歩幅で歩いてみましょう。