- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県大多喜町
- 広報紙名 : 広報おおたき 2025年6月号(NO.681)
令和7年5月23日【第11号】
大多喜町役場農林課農政係
大多喜ラボ 渡邊未来
■あなたの地区の相談役!! 鳥獣被害対策実施隊が活動中
大多喜町では獣害に対し、様々な角度から対策しています。一つは猟友会の[有害駆除従事者]による有害駆除捕獲です。『捕獲をすすめる』ことで被害を起こす個体を捕獲し、また全体頭数の増加を抑えています。
もう一つ、[鳥獣被害対策実施隊]の活動があります。こちらは『被害を防止』することを目的にしています。農業者や住民目線で、柵での防除や定着させない環境整備の普及活動をしています。各地区の隊員が担当エリアを回って調査し、対策知識を広めて情報発信をしています(このコラムも実施隊員が書いています)。調査で得られたデータを役場担当者との会議で全体に共有し、行政としての対策計画に反映しています。
蛍光イエローの帽子とベストに大多喜町のマークand実施隊の文字
○実施隊の活動内容
・被害対策知識の普及啓発
・地域内の相談対応
・行政担当者や隣接地域との情報共有
他にも防護柵の確認、被害対策の研修受講 などなど…
■効果的な対策があるかも 目撃・被害情報をお寄せください
現在、大多喜町では大多喜、老川、西畑、上瀑、総元の各地域に1~2人ずつ9名の実施隊員が任命され、月に3日ほど地域の見回りを続けています。
最近は特に、アライグマやキョンが増えてきたと感じている方も多いかもしれません。群れで行動するサルや、シカ・イノシシなど大型獣については行政と猟友会が協力して山間部で計画的に捕獲していますが、捕まえにくい中型・小型獣は、住宅地に入ってしまうとさらに捕獲しにくくなるためです。特に住宅地内では、目撃情報だけでなく隠れ場やエサになる物の撤去などと組み合わせた対策をする必要があり、そのエリアに住まわれている住民の方々の協力が不可欠です。
具体的な対策はこのコラムでも随時紹介しており、過去のページを読んでお庭や空き地の環境整備を進めてくださる方もおり、大変助かっております。少しずつでも対策を進めてくださることが、町全体での大きな成果につながります。実施隊員が活動中の姿を見かけたら、ぜひ現況を知らせ、情報をお寄せください。
■ご家庭でできる小動物対策
(1)生ゴミはきっちり管理
外に置いたフタつきゴミ箱を、アライグマがこじ開けて荒らした例があります。一度場所を覚えると何度も来るので、生ゴミは絶対食べさせないようにしましょう。
(2)空き家の定期チェック
空き家に住み着いた小動物がどんどん増え、そこを中心に近所中に被害が広がった例も。誰もいないから被害がないとも限りません。足跡や侵入がないかどうか定期的に見回り、早めに対策するのが効果的です。
■町の捕獲状況
種類・R7年3月・前年同月:
・イノシシ…34頭/55頭
・シカ…66頭/49頭
・キョン…150頭/179頭
・サル…4頭/16頭
伸びかけの稲をキョンやシカに荒らされることも。電気柵は斜面や段差からもぐりこまれないかチェック!ネットを外側に張るのも効果的。
文責:鳥獣被害対策実施隊西畑地区担当 渡邊未来
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