- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都千代田区
- 広報紙名 : 広報千代田 令和7年(2025年)12月5日号No.1653
■財務諸表で見る区財政
区は、バランスの取れた行財政運営が行われているかどうかを評価するため、他の自治体に先駆けて財務諸表を作成してきました。さらに、平成28年度決算からは、総務省から新しく示された「統一的な基準」で財務諸表を作成しています。この「統一的な基準」により個別の伝票単位での複式仕訳や、区の資産を一元的に管理するための固定資産台帳整備を行い、精緻なストック情報や、発生主義による正確な行政コストを把握することが可能となりました。詳しい財務諸表の内容や分析などは、区のHPをご覧ください。
◆貸借対照表
貸借対照表は、区が保有する資産の状況と、この資産をどのような財源(負債・純資産)で賄ってきたかを総括的に対照表示しています。
貸借対照表は、資産の財源内訳として、負債は将来世代が負担する財源、純資産は過去および現世代が負担した財源であるという特徴があります。
(単位…億円)

↓
◇区民1人当たりの資産額
(資産合計÷住民基本台帳人口)
913万円
◇区民1人当たりの負債額
(負債合計÷住民基本台帳人口)
12万9千円
◆行政コスト計算書
行政コスト計算書は、区が1年間にどのような行政サービスにどれだけコストをかけたのかを性質別に示すとともに、そのサービスに対する使用料及び手数料などの区民の負担を示しています。
(単位…億円)

↓
◇区民1人当たりの行政コスト
(純行政コスト÷住民基本台帳人口)
71万8千円
■令和7年度上半期(4〜9月)の財政状況
※数値はいずれも令和7年9月30日現在のもの
◇収入と支出の状況

◇特別区民税の負担状況
特別区民税現年度分調定額☆:227億889万円(200億9,754万円)
人口:69,265人(68,981人)
世帯数:39,898世帯(39,536世帯)
1人当たり:32万7,855円(29万1,349円)
1世帯当たり:56万9,174円(50万8,335円)
☆区がその年に収入すべき金額
※人口、世帯数とも外国人を含む
※かっこ内は、前年度の数値
◇区有財産の状況
土地:232,739平方メートル
建物:372,205平方メートル
有価証券等:61億9,977万円
基金:1,237億8,545万円
◇特別区債の状況
残高なし(令和4年度末で償還を完了)
◇一時借入金の状況
一時借り入れは行っておりません
■不合理な税制改正等に対する特別区の主張
法人住民税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税等の不合理な税制改正によって、特別区は貴重な税源を奪われ続けています。さらに、長引く物価高騰の影響もあり、特別区の財政の先行きは依然として不透明な状況です。
特別区は特有の財政需要があり、将来的に膨大な額の財源が必要です。地方財源の不足や地域間の税収格差の是正は、地方の財源を吸い上げることなく、国の責任において地方交付税の法定率を引き上げ、調整するべきものであり、自治体間に不要な対立を生むような措置は是正されなければなりません。詳しくは特別区長会HPをご覧ください。
