文化 青梅市の文化財探訪6

■重要文化財 絹本着色如意輪観世音像
市文化財保護指導員 沖 祐昭

絹本着色如意輪観世音像(けんぽんちゃくしょくにょいりんかんぜおんぞう)は金剛寺所蔵の国指定重要文化財で、鎌倉時代の仏教画の逸品です。
明治30(1897)年に古社寺保存法が制定され、日本で初めて文化財の指定が行われました。これは岡倉天心(おかくらてんしん)やフェノロサらの尽力によるものです。
これらの指定文化財は「旧国宝」と呼ばれ、戦後の文化財保護法が指定する国宝・重要文化財に引き継がれることになります。青梅市にある旧国宝は、武蔵御嶽神社の5点(国宝2、重文3)と、この絹本着色如意輪観世音像を合わせた6点で、まさに青梅の至宝ともいえる文化財です。
画は描表装造(かきびょうそうつく)りで大きさは縦150cm、横54.5cmで中央に金箔金泥の如意輪観音坐像(にょいりんかんのんざぞう)が、背景には金色の雲と山や童子などが描かれています。また、保存されている旧軸木にある墨書から乾元元(1302)年に現在の横浜市金沢にある称名寺(しょうみょうじ)に属する僧侶祐範(ゆうはん)が所有したことが分かり、その後金剛寺に寄進されたものと伝わっています。なお、大永2(1522)年から平成8(1996)年までに計5回の修繕が行われたことが分かっています。
現在、絵画の劣化を防ぐため非公開となっています。

問合せ:郷土博物館
【電話】23-6859