くらし 市長コラム多摩の風 第133回
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- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都多摩市
- 広報紙名 : たま広報 令和7年6月5日号
■乞田川の桜吹雪いつまでも
「さくら咲いて、なるほど日本の春で」日本各地を旅していた俳人・種田山頭火の句です。今年は満開の桜が入学式を彩りました。やはり春は桜ですね。
乞田川の遊歩道。宝野公園や奈良原公園。聖蹟桜ヶ丘のさくら通り。永山さくら通り、都立桜ヶ丘公園などなど。桜の花に癒されたことと思います。
ただ、ちょっと悲しいお知らせです。昨年の降雪で乞田川沿いの桜が倒木しました。川の中へ倒れたため、人や家屋への被害はなかったものの、市は樹木医にお願いし、乞田川沿い桜の街路樹診断を行いました。
その結果、乞田川沿いの500本近いソメイヨシノなどの桜の木のうち、80本を超す木が腐朽している、との診断があり、倒木などを防ぐため早期の対応が必要となりました。
もともと川沿いは湿気も多く苔などが繁茂し、実際、キノコの菌糸が樹木内にはびこり、空洞化したり、土壌の硬度が高く根が深く張れないなどの問題もあるようです。
この6月の多摩市議会に危険度の高い乞田川沿いの桜の木を伐採・抜根する補正予算を上程します。乞田川沿いの桜は多摩市にとって大切な観光資源であり、今後は市民の皆さんの声も伺い、比較的耐性の強いジンダイアケボノなどの樹種を選び計画的に植樹していく考えです。
乞田川沿いの桜更新について説明会を開催しています。大切な財産である桜を次世代につなげていくためにもご理解・ご協力よろしくお願いいたします。
(多摩市長 阿部裕行)