くらし 伊豆大島ジオパークちょこっとコラム No.57

大島の自然や文化、身近な魅力に迫ります。

■懸命に働く!~アンコさん~
「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と言われるように、年度末に向けて慌ただしくなる時期となりました。かつて便利な道具や機械がなかった時代の大島では、こうしたせわしない日常の中でも、家事に仕事にと懸命に働く人がいました。それが「アンコ」さんです。アンコとは、年上の女性を敬意を込めて呼んだ「姉っこ」という呼称が変化した形と考えられています。
アンコさんは炊事洗濯などの家事全般に加え、山仕事や年貢の運搬、積み込みなどの力仕事もこなしました(写真1)。特に重要な役割を担ったのが、水汲みです。大島は雨の多い島である一方、火山島ゆえに水はけの良い地質的特性を持つため、生活に欠かせない水の確保に大変苦労してきました。そこでアンコさんは、家庭で使用する水を自然の湧水を利用したカー(カァ)や、海岸付近の掘り井戸(ハマンカー)で汲み、朝な夕なと家まで運んでいました(写真2)。水桶は、毎日大切に手入れされ、なんと!嫁入り道具にもなっていたそうです。火山島という過酷な環境下で、家族を支えるために労を惜しまず働くアンコさんに、尊敬の念が尽きません。
伊豆大島ミュージアムジオノスでは、今月から「アンコ展」が開催されます。島の発展を支えた働き者のアンコさんの姿にふれることができる大チャンス!ぜひお誘い合わせの上、ジオノスへお越しください‼︎
〔伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局〕