文化 よこはま彩(さい)発見(vol.30)

海、港、緑、歴史、地域、人々、さまざまな魅力を持つ都市横浜。この街の彩りを「よこはま彩発見」としてお届けします。
今回は、横浜開港記念日をめぐる物語です。

■横浜開港記念日をめぐる物語
ペリー提督が率いる黒船が来航し、日米和親条約などの締結を経て、1859(安政6)年に横浜港が開港し、貿易が始まりました。
もともとは東海道沿いの神奈川が開港の候補地とされていましたが、水深も十分あり、港として優れていた横浜の地が選ばれることになりました。
翌年の1860(万延(まんえん)元)年には、現在の中区弁天通付近にかつてあった横浜洲干(しゅうかん)弁天社の祭礼が開港1周年を祝って盛大に催され、その後も毎年大祭が行われたことから、開港記念日の起源とされています。
開港記念日にちなんださまざまな催しがこの横浜では実施されていますが、市民祭である横浜開港祭は、1981(昭和56)年にスタートし、例年、港に感謝し、市民と共に6月2日の横浜の開港記念日をお祝いしています。
過去を遡ると、開港50周年にあたる1909(明治42)年には、全市をあげて祝賀式が大々的に行われました。
式典では、横浜市歌が初めて披露されるとともに、記念事業の一つとして、ハママークと呼ばれ親しまれている横浜市徽章(きしょう)も定められました。
キングの塔(県庁本庁舎)、クイーンの塔(横浜税関)とともにジャックの塔と呼ばれ、横浜三塔を構成する横浜市開港記念会館は、開港50周年を記念して、市民の寄付金により1917(大正6)年に開館したものです。
横浜を象徴する代表的な建造物の一つとなっており、1989(平成元)年には国の重要文化財に指定されています。
横浜は、西洋文化の玄関口と言われるように、ガス灯、鉄道、郵便制度のほか、アイスクリーム、パン、ビール工場など、横浜が発祥の地とされているものが数多くあります。開港記念日を機に、165年に渡る港の歴史と先人の業績に敬意を表しつつ、これからの横浜の発展を願い、横浜の歴史や文化に触れてみませんか。

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