文化 連載 ざま歴史再発見

■入谷歌舞伎~郷土の芸能~
座間では、地芝居(ジシバイ)と呼ばれる素人による歌舞伎芝居が伝統芸能として伝承され、市重要無形文化財に指定されています。
明治20年代頃から大正期にかけて、上宿の菊田伊左衛門による「菊田座」、下宿の蛭間松五郎による「蛭間座」、新田宿の本多弥助による「本多座」が専業的に興行していました。「菊田座」は東京の九代目市川団十郎の一番弟子・市川新蔵の養子で、若い歌舞伎役者・市川新吾(後に市川吉蔵)を加え、座間・神奈川県一円他各地を巡業して歩きました。その後市川吉蔵は菊田伊左衛門の三女ハマさんと一緒になり、娘の寿美子さんと歌舞伎の親子共演を果たしています。寿美子さんは、帝国劇場の女優となった人物です。その後、こうした本格的な芝居と熱意を醸成する地芝居の伝統は、関東大震災や太平洋戦争などにより幾度も中止に至った時期がありました。戦後、入谷地区の人々を中心に伝統芸能を再開させる機運が高まり、入谷歌舞伎会を結成させ、昭和39年10月には稽古入りし、農業の合間や夜間を利用して練習に励んだといいます。昭和40年3月6日に披露公演が座間小学校の講堂を借りて行われ、超満員の人で埋めつくされました。
その後、一時の活動停止期間をはさみ、平成8年には入谷歌舞伎会を再結成し、毎年市民芸術祭で公演が行われています。コロナ禍を経て、入谷歌舞伎会は伝統芸能を伝承すべくさまざまな活動を行っています。

担当:生涯学習課
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