- 発行日 :
- 自治体名 : 新潟県小千谷市
- 広報紙名 : 広報おぢや 2026年1月号
フレイルは社会全体の病です。老若男女全ての市民の健康と幸せ無くして防げません。このコーナーでは、健康に役立つ情報を幅広くお届けします。
■子どものロコモ~子どもの健康なくしてフレイル予防なし~
JA新潟厚生連小千谷総合病院
整形外科医師 古賀寛さん
▽コロナ後に見えた「子どもの脆(もろ)さ」
私は昨年、緊急事態宣言後の学校再開で小・中学生の骨折が例年より急増したことを示す論文を発表しました。その後も感染や家庭内事情で欠席が続き活動の場面が減少したにもかかわらず、骨折数は例年と同程度でした。感染症対策という制限や、オリエンテーション不足での活動の影響などが理由に考えられますが、「子どもは環境変化に弱い」ことを示す結果でした。
?子どもロコモとは
「子どもロコモ」とは、運動不足や生活習慣の変化で筋力・骨・バランス能力の発達が進まず、転倒・姿勢異常・将来のロコモティブシンドローム(ロコモ)につながるリスクが高まった状態です。本来、成長期の多様な動きは発達を後押ししますが、その機会が減っています。加えて近年、子どもの運動器を取り巻く問題には“二極化”があります。動かない「使わなさすぎ」の子が増える一方、競技スポーツの高度化で「使いすぎ」の子も増え、どちらも成長期の体に負担をかけます。
?現代の生活環境変化は子どもの安全につながっているか
スポーツは地域クラブが多くなり、指導顧問とクラス担任が児童・生徒の様子を共有する場面が減りました。共働き家庭も多く、家庭で子どもの姿勢や体の変化に気づく時間が限られています。例えば、昔の風呂は保温が効かず、「まとめて入りなさい」と家族で入るのが当たり前でした。その中で背中のゆがみなど、ささいな変化に自然と気がつけました。今は生活様式の変化で、そうした“気づきの瞬間”が減っています。
▽子どもの健康なくしてフレイル予防なし
子どもは環境の変化に弱く、心身の土台づくりには大人の目が欠かせません。「フレイル予防のための運動器科学講座」では医療と行政が連携し、高齢者だけでなく、乳幼児健診など子どもの健康にも取り組んできました。子どもの健やかな発育を支えることこそ社会のフレイル予防の第一歩です。家庭・学校・地域で子どもを見守る力を、いま一度高めていきましょう。
問い合わせ:健康・子育て応援課健康増進係
【電話】83-3640
