- 発行日 :
- 自治体名 : 新潟県弥彦村
- 広報紙名 : 広報やひこ 令和8年2月号
■企画展 小黒 哲也 書展 白は、語る。
会期:2月21日(土)~3月22日(日)
開館時間:午前9時~午後4時30分(会期中無休)
入館料:大人(高校生以上)300円 小中学生150円
ギャラリートーク・作品制作:2月22日(日)・3月7日(土)・3月20日(金・祝) いずれも午後1時30分~
小黒先生は1973年生まれで、長岡市在住です。新潟大学大学院教育学研究科修了後、現在、県美術家連盟常務理事、県書道協会理事を務めています。作品制作へのこだわりと企画展展示作品について取材しました。
◆芸術としての書
私たちが学校で書を習う時、お手本を見て整った形できれいに書くというイメージがありますが、芸術としての書は、行書、草書などの字体に加え、抽象的な表現、墨の濃淡、かすれ、にじみ、線の太さなどを駆使して自由な表現を追求します。
小黒先生は、中国で生まれた古い書体の一つで、現在ある漢字の基礎となった篆書(てんしょ)をベースに、現代の言葉で表現する作品が特徴です。
◆作品制作で大切にしている線質と紙面構成
小黒先生は制作のポイントとして、まず文字の線質をあげました。4つの要素があり、(1)潤(じゅん・墨をたっぷりつけるところ)と渇(かつ・かすれの部分)、(2)文字の大(だい)・小(しょう)、(3)太(たい)・細(さい)、(4)疎(そ)・密(みつ)です。これらを意識しながら筆を扱い文字を書いていくそうです。
次に紙面構成を重視すると言われます。具体的には、文字を紙面のどこに置くか、文字間の広さや詰め具合、更に墨色の黒と白く明るい余白の部分とのバランスなどを考え制作していきます。
◆企画展テーマを白は、語る。とした理由
通常私たちが書の作品を鑑賞するときは、黒い墨で書かれた文字や、言葉の意味などに注目しますが、小黒先生は「書は単に文字を並べているわけではなく、墨色の黒と、紙面の白で作品が構成される。企画展では、最初に作品全体を見て、自分が表現した白(余白)は何を語っているかを意識して見て欲しい。」「また、白には告白のように真実を語るというニュアンスがあり、現在の自分のありのままを表現した作品を見てもらいたい」と話されました。
今年度最後の企画展、奥深い書の世界を楽しんでください。
※篆書体は複製されにくい特徴があり、実印・銀行印の書体や、郵便切手の「日本郵便」の文字にも使われています。
(聞き手 館長 髙島 徹)
問合せ:弥彦の丘美術館
【電話】0256-94-4875
