- 発行日 :
- 自治体名 : 富山県高岡市
- 広報紙名 : たかおか市民と市政 2025年11月号No.241
■認知症の人に関わるときのポイント
認知症には、「何もわからなくなり、できなくなる」というイメージがありますが、「感情や人とのつながりの中で大切にしてきた考え」は残り、「ゆっくりと行えば、できることも多い」ようです。
認知症になると記憶や判断が曖昧になり、できないことも増えてきますが、できることに目をむけることが重要です。また、私たちには理解しがたい言動にもその人なりの理由があるため、その考えを尊重して対応しましょう。
認知症の人に関わるときは、(1)自尊心を傷つけない、(2)その人のペースに合わせる、(3)笑顔で接することがポイントです。
近年は、「認知症になっても、安心して地域で生活しながら、その人らしく生きる」という考え方が主流です。高齢者は、入院をきっかけに認知症が発症・悪化することもあります。住み慣れた場所で長く暮らせるように、体調がすぐれない時は、早めに受診して重症化を防ぎましょう。そして、認知症に関する不安や悩みは、1人で抱え込まず、かかりつけ医や看護師、ケアマネージャー、地域包括支援センター、認知症疾患医療センターなど相談できる人や場所に話してみてください。介護する人の休息を目的としたレスパイト入院という選択肢もありますので、ご相談ください。
高岡市民病院 認知症看護認定看護師 西田律英(りえ)
