- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県津幡町
- 広報紙名 : 広報つばた 2025年12月号
■骨粗鬆症はサイレントキラー
看護師 川畑早苗
コロナ禍を乗り越え、健康への意識が高まっている今日このごろ、体重をはじめ健康診断の血圧、コレステロールなどの数値を気にする方は多いと思いますが、皆さんは「骨」の健康について考えたことがありますか?
骨粗鬆症は、骨量の減少と骨質の劣化が影響し合って骨折リスクが高まる病気です。初期症状がないので気づかないうちに進行…まさに「サイレントキラー」なのです。ではどうしたらいいのか。症状が出る前の対策を始めてみませんか?
まず、骨密度は20歳ごろでピークを迎え、その後は徐々に低下していきます。特に女性は骨を守ってくれていた女性ホルモン(エストロゲン)が閉経後に急激に減少し、骨密度も一気に下がります。この急降下に備えるのが40代です。
「骨粗鬆症は女性の病気でしょ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は男性も60歳を過ぎるころから骨密度の低下が明確に表れます。特に、糖尿病や生活習慣病などの持病がある方は、発症リスクが高くなります。
骨密度検査は、骨量を測る検査のひとつです。「自分はまだ大丈夫」と思っている方こそ、本当に大丈夫か検査して「骨の貯金残高」を確認してみてはいかがでしょうか。
検査を受けることで骨粗鬆症を早期に発見し、必要に応じて早期段階から専門的な検査や治療を開始できます。また、検査結果を知ることで骨の健康に対する意識が高まり、食事や運動など生活習慣の見直しにもつながります。
女性は症状がなくても、閉経を迎える50歳前後から毎年の検査をおすすめします。忘れないように誕生月に「バースデー検査」をしてはいかがでしょうか。また、男性も60歳を目安に一度骨密度検査を受けてみることをおすすめします。
骨の健康を知ることは、10年後、20年後の自分が「元気に楽しく自分のことができる」豊かな健康寿命を送るためのはじめの一歩です。
一度、整形外科で骨密度を測ってみませんか?
