- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県津幡町
- 広報紙名 : 広報つばた 2026年1月号
■ふしぎの国のアリシャ
氏名:トーガス・アリシャ Tougas Alyshia
誕生日:2003年2月11日
出身:カナダ オンタリオ州
趣味:建築物を見る・設計する・映画鑑賞・ピアノ演奏
【E-mail】[email protected](エル)g.jp
つばた空港執筆者(町CIR・ALT)製作!つばたイングリッシュチャンネル
■都市と記号
人が自分の住んでいる町について語るとき、興味深い「何か」があります。人がよく故郷について総括的に話すのを私は目にしてきました。私が質問されたとき、ニュアンスが必要な答えは「はい」や「いいえ」に短縮されます。出身地についてあまり多くを明かしたくないのは、嘘をついて実際以上に良く聞こえるのを避けたいし、悪く思われたくないからだと思います。
私は、カナダから日本、ブラッドフォードから津幡へやってきました。興味を持つ人がいるのは当然です。「カナダは寒い?」、「冬はどんな感じ?」、「津幡に似ている?」など、大体天気についての質問が多いです。
簡単に答えられる質問と思うかもしれませんが、私にとっては違います。思い浮かぶ答えはいつも長すぎて、どう簡単に答えるかを考える時間が永遠に続くようで、相手はもう興味をなくした顔をして、結局口に出す答えは簡略化され、後から考えると、それがちょっと違うようには思えることがあります。
「あなたの故郷はどんなところですか?」ブラッドフォードの話をすると、「いつも農場の匂いがする」、「クリスマスには雪は降らなくなった」、「駐車場には車の中でじっとしている若者がいっぱい」などと答えます。私の好きな本にこんな一節があります。「都市は冗長である――何かが記憶に残るように、それは自らを繰り返す」
しかし本当は、故郷がいつも農場の匂いがするわけではありません。駅近くに一つある農場が玉ねぎと湿った土の匂いを漂わせていて、よくそこに立っていたから記憶に刻まれただけです。クリスマスには雪が降るし、去年も降りました!でも以前、雪のないクリスマスの衝撃が、「ホワイトクリスマスはもう来ない」という印象を私に刻み込みました。駐車場は若者で溢れているわけではありません。私が友達と何時間も駐車場で座り込んでいただけです。同じ本にこんな一節もあります。「記憶も冗長である――都市が存在し始めるために、それは印を繰り返す」
ブラッドフォードはどちらかというと目立たない町だけど、私が経験してきた興味深いことは、わずかだとしても、私の記憶では大きく、よくあることと感じます。そう感じないと、故郷について何かを聞かれたときに注目すべき答えを言うことができなくなるからです。ですので、たとえそれが完全に真実でなくても、たとえ珍しい出来事としても、私は「どこでも玉ねぎの匂いがして、若者は深夜まで駐車場で喋り、クリスマスは寒いけど雪はあまり降らない」と伝えます。
