- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県越前町
- 広報紙名 : 広報えちぜん 令和7年12月号
E子:こんにちは!
確か今回は前回と別の窯跡の紹介でしたよね?
学H:こんにちは。その通りです。今回は鉢伏窯跡について紹介します。
鉢伏窯跡は宮崎地区小曽原に所在する須恵器窯跡です。鉢伏山の北の斜面、標高一三三七~一四〇メートル付近に位置し、三基から構成されています。
昭和六三年に県教育庁埋蔵文化財調査センターが農免道路建設事業に伴い、二・三号窯灰原の発掘調査を実施しました。当時窯の周囲は農道開通と水田化が進んでおり、灰原が存在している斜面も灰原を避けるように掘削が進み、灰原が農道へ突出する形となっていました。そのため発掘調査を行ったときの灰原の遺存状況は、末端部が農道により削り取られていた以外は大変良好な状態でした。調査範囲は南北約一〇メートル、東西約四十八メートルあり、二×二メートルのグリッドを設定しました。縦列は斜面上方より南から北へA~E列、横列は東から西へ一~二四列とし、縦横の組み合わせにより、一Aグリッド・二Bグリッドと呼称しました。調査範囲内における最大幅はグリッド列によるB列で十五メートル、深さは最大一・三メートルを測ります。この灰原はグリッド列一五~二一列を中心とした凹状を呈した地形を利用しており、最大で七〇センチメートルの比高差を測りました。
E子:どのような遺物が出土したのですか?
学H:この調査では蓋や坏、皿などの食膳具が主に出土しました。操業時期は出土遺物から九世紀後葉~末、一部一〇世紀初頭を含むと考えられています。
E子:食膳具が主に作られていたのですね。
学H:鉢伏窯跡の操業時期は、須恵器が作られ始めた頃と比べて日用品の需要が高かったためと考えます。
さて、次回はこれまで紹介してきた窯跡を含めて町内の須恵器窯跡を操業年代順に紹介していきます。
E子:次回もよろしくお願いします。
[引用・参考文献]
福井県教育庁埋蔵文化財調査センター『鉢伏二・三号窯跡灰原発掘調査概要』一九九〇年
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