- 発行日 :
- 自治体名 : 山梨県甲府市
- 広報紙名 : 広報こうふ No.837 2025年10月1日号
■中道往還と迦葉坂(かしょうざか)の石仏群(甲府市右左口町)
中道往還は、甲斐と駿河を結ぶ古道のうち河内路(かわうちじ)と若彦路(わかひこじ)の間に位置しているのでこう呼ばれ、地区名の由来にもなっています。最短路(約80Km)のため、中世以降、軍事用や生魚の輸送路として利用されました。徳川家康が右左口宿に着陣した際、村民から手厚いもてなしを受けたことから、海産物の売買を免税する朱印状を発行。これが右左口宿の大きな発展のきっかけになりました。吉原(現・富士市)から魚町(現・甲府市中央)まで急峻(きゅうしゅん)な山道を夜通し、馬の背に生魚を積んで運びました。甲府遺産に認定されたのは、そのうち迦葉坂の両脇に祀られた30体以上もの石仏群。随所に立ち並ぶ馬頭観世音像(ばとうかんぜおんぞう)や千手観世音像(せんじゅかんぜおんぞう)から、道行く人と馬の安全を切に願う、やさしい気持ちがうかがえます。時空を超えて先人の足跡を伝えてくれる貴重な歴史遺産です。
■身近にある未指定の文化財を「甲府遺産」として認定し、より多くの方に知っていただく事業がスタートしました。地域に伝わる宝を、たいせつに受け継いでいきましょう。
・甲府遺産とは
・詳しくは親子だるまブログ[家康も通った迦葉坂]へ
※詳しくは本紙をご覧ください。
問合せ:歴史文化財課
【電話】055-223-7324
■私の地域・歴史探訪
◇甲府寺宝特別公開
申込不要
「中道往還を散策しながら立ち寄ってみよう」
慶長10年(1605)に創設された迦葉山敬泉寺(かしょうざんきょうせんじ)所蔵の「木造十一面観音立像」(市指定文化財)のご開帳(33年に一度)に合わせ、貴重な文化財を3日間公開します。
日時:10月31日(金)、11月1日(土)、2日(日)午前10時~午後3時30分
会場:迦葉山敬泉寺(右左口町64番地)
見学料:300円
※天候により公開する文化財を変更する場合があります
◇甲府城ウォーキング~城下町編~
参加無料
史跡甲府城跡から、甲府遺産のある松林軒を目指して散策し、郷土の歴史を学びます(荒天中止)。
日時:11月9日(日)午前9時30分~11時30分(受付9時~)
コース:史跡甲府城跡→オズプリンティング富士川悠遊館→瑞泉寺→教安寺→三の堀→旧桶屋町・鍛冶町→松林軒豊嶋屋(甲府銀座通り店)→解散
定員:40人
申込:10月9日(木)午前9時から電話で(先着順)
申込み・問合せ:歴史文化財課
【電話】055-223-7324
