文化 地域の歴史を次世代へ 市指定有形文化財「旧作新学校本館」が生まれ変わりました

■本市文化財「旧作新学校本館」保存修理工事が完了
下氷鉋小学校敷地内にあり、「作新記念館」の愛称で親しまれている「旧作新学校本館」(市指定有形文化財)が、保存修理工事を経て、きれいに生まれ変わりました。

市では、歴史や文化を今に伝え、次の世代へ継承していくため、文化財の保存に取り組んでいます。その一環として、令和5年11月から令和7年9月にかけて、旧作新学校本館の保存修理工事を実施しました。
今回の工事では、建物の傷みを直すだけでなく、古写真などから分かる明治時代の当初の姿にできるだけ近づけつつ、今後の活用のため、使いやすさと安全性を重視し、耐震補強を含めた整備を行いました。
工事中、同校の児童の皆さんには、工事の見学や一部作業の体験などを通じて、旧作新学校本館について学んでもらいました。今後は、同校の授業やクラブ活動といった学習の場、地域の皆さんとの交流の場などに使用される予定です。

■作新学校と旧作新学校本館の歴史
◇明治6年
作新学校設立
善導寺を仮校舎として開校
翌年、旧松代藩庁武器庫の払い下げを受け、移転改築して校舎とした

◇明治16年
本館建設

◇明治20年
学制および学区改正などにより、「下氷鉋小学校」となる

◇昭和31年
本館は民間工場に払い下げられ、校庭南西方向地に移築〔以降、本館は旧作新学校本館(旧本館)となる〕

◇昭和49年
創立100周年に旧本館を現在地に移築復元、作新記念館となる

◇昭和56年
旧本館が市指定有形文化財に

◇平成5年
創立120周年に旧本館内の民俗資料などの展示を整備・公開

◇平成15年
創立130周年に旧本館2階床板の張り替えなどを実施
「作新記念館改修委員会」による募金活動

◇令和5年
創立150周年に旧本館の全面的な修理工事に着手

◇令和7年
旧本館保存修理工事完了

作新学校は、明治6年8月10日に善導寺を仮校舎として、旧下氷鉋村、旧広田村、旧藤牧村、旧上小島田村、旧青木島村の5カ村の子どもたちの学びの場として、開校しました。「作新」という名称は、儒教の経典の一つである『大学』の一節「康誥曰、作新民。」から採ったとされています。
明治16年に、本館(今の旧作新学校本館)が建設されました。本館は当時流行した洋風建築の要素を取り入れ、伝統的な和風建築と融合させた明治時代を象徴する外観となり、完成した校舎には、遠方から見学者が訪れたと伝えられています。

その後、旧作新学校本館は、昭和31年に学校としての役割を終えた後も、当時の様子を伝える作新記念館として、140年以上もの間、大切に受け継がれてきました。これは、地域の歴史や思い出を宿す存在として、地域の皆さんに深く愛され、守り続けられてきたという背景があったからにほかなりません。今回の保存修理工事でも、「作新記念館改修委員会」による募金活動など、地域の皆さんにご協力をいただきました。
市では、明治時代から現在に至るまでの地域の皆さんの教育に対する思いが詰まった学びの場を、これからも活用しながら守り、後世に継承していきます。

■旧作新学校本館内覧会を開催します
復元された建物内部を見学できるほか、作新学校の歴史や今回の工事内容を紹介する展示をご覧いただけます。
日時:2月21日(土)・22日(日) 10:00~、11:00~、13:00~、14:00~
場所:稲里町下氷鉋78(下氷鉋小学校敷地内)
定員:各回30人
申し込み:2月16日(月)までに「ながの電子申請サービス(長野市)」から申し込むか、電話で文化財課へ
※駐車場に限りがありますので、できるだけ公共交通機関でお越しください。

問合せ:文化財課
【電話】224-7013【FAX】224-5104